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注文住宅を建築する中で「廊下って無駄なスペースじゃない?」と感じることがありませんか?実際に住宅を取り扱う雑誌を見ても、廊下はただ通るだけの無駄なスペースとして扱われることも多く、リビングなどと一体化することが正しい論調があります。
一方で「廊下のない間取りを選択して後悔」を感じる人がいることを知っているでしょうか。
本記事では、廊下のない間取りを選んで、後悔してしまいやすい瞬間を5つ紹介します。廊下は作らないのが正解ではありません。要不要を家族と、設計担当者と議論して選びましょう。
記事の終わりでは、廊下のない間取りの実例も紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。
・廊下のない間取りで後悔する「5つの瞬間」が分かる
・廊下のない間取りのメリットが分かる
・廊下のない間取りの実例が見られる
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廊下のない間取りで『後悔』する5つの瞬間
リビングやダイニングと一体化して、廊下のない間取りを作って後悔してしまいやすい瞬間を紹介します。
キッチンの料理のにおいが家中に伝わる
1つ目は「匂い」です。
主にキッチンで発生する魚や油を使った料理から生じる匂いは廊下があれば、LDKと廊下の間にあるドアを閉めて対処できます。キッチンと、寝室や和室などの居室の間に”廊下”という緩衝帯が生まれるからです。
一方で廊下がなく、LDKに隣接して寝室や階段がある場合はどうでしょうか。キッチンから発生した匂いは、家中に広まってしまうでしょう。匂いを寝室・和室で感じた瞬間に「廊下、あってもよかったかな」と後悔してしまいます。
テレビなどの音が広く伝わってしまう
2つ目の後悔する瞬間は「音」です。
リビングでテレビを見ているとき、音は想像よりも遠くに届いてしまうもの。もし廊下を設けていれば、匂いの問題と同様に音源と居室の間には2枚の建具と廊下という緩衝帯が生まれるので、音の響きを低減できます。
廊下がなければ、寝室まで届くテレビの音にイライラしてしまったり、子ども室に音が響くことを気にしてテレビの音量を下げたり。「廊下があったらよかったかな」と後悔につながります。
玄関を開けたらリビング。プライバシーの問題が
3つ目の後悔する瞬間は「プライバシー」です。
廊下があれば、玄関に入った来客はリビングやキッチンといった見てほしくない場所を通らずに、和室や子ども室など目的の部屋にたどり着くことができます。
一方で廊下がなければ、玄関を通った来客は必ずリビングを通過して、他の部屋に入ることになります。いつも綺麗にしているならまだしも、掃除ができていなかったり、だらけている瞬間を見られたり、といった状況が生まれるでしょう。
来客時トイレに行きづらく、流す音が気になる
4つ目の後悔する瞬間は「トイレ」です。
廊下のない間取りを作るとき、問題になりやすいトイレ。廊下があれば、来客のことを気にせずにトイレに入れて、何も気にせず水を流せます。しかし廊下がなくリビングと直接トイレがつながっていれば、来客のある間はトイレに行きづらく、水を流して音が響くのも気になるでしょう。
トイレに行くのを我慢する瞬間に「廊下があれば…」と感じてしまいます。
設計次第で構造上地震に弱くなってしまう
5つ目の後悔は「地震に弱くなる可能性がある」ことです。
廊下があるということは、自然と柱や壁の量を増やすことにつながるので、建物の耐震性を増すことにつながります。一方で廊下がなく開放的な間取りは柱・壁が少なくなり、耐震性能が低下する可能性があります。耐震性能を担保しながら、開放的な住まいを実現する設計が求められます。
普段意識することはありませんが、耐震リフォームをするときなど、建物の構造を第三者に見てもらったとき、構造的な弱さに気づいて後悔を感じるかもしれません。
廊下のない間取りで得られるメリット
廊下のない間取りを選択して、後悔する瞬間を紹介しましたが、同じくらいかそれ以上のメリットが、廊下のない間取りにはあります。「廊下をなくしてよかった…」このように思う理由を紹介します。
廊下をリビングに入れられて広々感じる
同じ床面積で、リビングと廊下がある場合、全てリビングである場合を比べてみます。
全てリビングの間取りのほうが、視線が抜けることで「部屋が広く感じられる」でしょう。搬入する家具も大きなものを選択できますし、空間の使い方の幅も広がります。
冷暖房が伝わって暖かい
「冷暖房が伝わって暖かい・涼しい」こともメリットのひとつ。
夏の暑い盛りに、冷房の効いた部屋から廊下に出た瞬間、蒸し暑い熱気に襲われる。冬の寒いときに、暖房の効いた暖かい部屋から出た瞬間、凍りつくような寒さが襲ってくる。そんな体験を誰もがしたことでしょう。廊下をリビングと一体化すれば、こういった経験をせずに済みます。
暑い・寒いを感じる住みやすさのほか、健康面でも利点があります。暖かいところから冷たいところに移動した時、急激な温度変化が原因で血圧が急上昇して体にダメージを与えるヒートショック。リビングと廊下をつなげることで避けられるでしょう。
北側の部屋にも光が届いて衛生的
建物の中央に廊下があるとしましょう。南のリビングと北の水回りは廊下で完全に分断されてしまいます。水回りに光や風が届きにくくなるので、ダニ・カビの発生原因となる可能性があります。
一方で廊下をリビングと一体化させれば「北側の部屋にも光が届く」でしょう。光が届けば、温度が上がり乾燥が促進され、衛生的な水回りを実現できます。
家事動線に遮るものがなく動きやすい
廊下があると、リビングと廊下の間に建具が必要になるので、洗濯・買い物の搬入など様々な家事動作の邪魔になる可能性があります。
廊下を他の間取りと一体化させれば「家事動線を遮るものがなくなり」動きやすくなります。効率的に家事を終わらせられて、ストレスが少なくなります。
快適な「廊下のない間取り」の実例
記事の終わりに、おしゃれで実用的な「廊下のない間取り」の実例を紹介します。
廊下のない間取りで満足いく家を建てる方法は、たくさんの事例を見て、自分にあった間取りを探すことです。実際に見に行くことのできるモデルハウスの事例も紹介するので、気になったら現地を訪ねてみてくださいね。
ロフト付き平屋で上下方向にも広がる
1つ目は東京都にある、勾配天井とロフトが印象的な注文住宅です。LDK+和室が上手につながって広々とした空間を形成しています。
廊下のない間取りのメリットのひとつは広く見えることですが、タテ方向の広さも演出することで、さらに広く見えるように感じます。
廊下をなくして和室+LDK一体で広々
>一体化しつつも複数の居場所がある空間(愛知県 長久手モデル)
愛知県にある長久手モデルも、LDKに和室、階段や吹き抜け上の空間まで一体化した、開放的な間取りです。
それぞれにくつろぐ場所を設けているので、その日の気持ちに合わせて居場所を変えられるのは心地よいもの。体感しにモデルに赴いてみましょう。
スキップフロアで複数の居場所を作る
>高低差の変化が楽しいスキップフロアの家(愛知県 蒲郡モデル)
蒲郡モデルは廊下をなくすとともに、スキップフロアで高低差を出して居場所を確保しています。
廊下のない間取りのデメリットのひとつ、プライバシー性能の低下を高低差で解消しています。廊下のない間取りはどんなものか、スキップフロアとはどんな住み心地になるのか、体感しに行きましょう。
まとめ│後悔ポイントを知ってから廊下をなくそう
流行りが続いている「廊下をなくす間取り」。たくさんメリットがある一方で、導入することで後悔を感じる人もいます。
後悔を避けるには、どんな失敗があったのかを確認することが大切です。本記事の”後悔を感じる瞬間”や、実際の間取りの事例を見ながら、設計方針を定めましょう。
ネクストハウスでは、自宅にいながらプロに相談できる「おうちでオンライン相談」を実施しています。豊富な経験からアドバイスできるので、ぜひお気軽にご相談くださいね。