目次
最近の戸建て住宅のトレンドとして「土間」を作る間取りが増えています。本記事では土間の概要や種類のほか、具体的な活用事例についてご紹介していきます。土間のある間取りで、快適な暮らしを実現しましょう。
コラムのポイント
・土間のある間取りの主な種類が分かります
・おすすめの土間事例をチェック!
土間とは
「土間(どま)」は、床の一部分が直接地面に接して造られた空間のことを指します。土間は床の表面がコンクリート等で覆われ、土足のままで入れます。日本の伝統的な住宅建築様式における重要な要素ですが、最近の住宅でも採用事例が増えているのが特徴です。
土間は古くからの日本の住宅文化に根ざしており、環境に適応する設計として考えられています。文化的、環境的な側面からも重要な要素であり、現代の住宅でもその要素を取り入れることで、日本の風土や文化を感じる空間を創造できるでしょう。
土間の種類
ここでは、主な土間の種類についてご紹介します。間取りのどの場所に作るかによって、様々な種類があります。それぞれ特徴や使い勝手が異なるので、ライフスタイルに合った土間のスタイルを見つけてみましょう。
玄関土間
玄関にある土間は、日本の伝統的な住宅建築様式において最も多いスタイルです。玄関から続く広いスペースで、床の一部分が地面に直接接しているのが特徴です。
土間は外からの汚れや雨などを受け止める役割もあり、室内を清潔に保つのに役立ちます。特に土や泥で汚れやすいアウトドアグッズや子どもの自転車等、外で使うグッズを置いておくのに便利でしょう。
また玄関土間は、訪問客の歓迎や挨拶の場としても機能します。造り付けのベンチを設置しておけば、お客様とすこし話したい時に使えます。
キッチン土間
キッチンに土間を作るスタイルは、勝手口と組み合わせることで利便性がアップします。勝手口に土間を作ることで、買い物後の食材の搬入がスムーズになります。食材を車から直接土間に運べるため、動線が短くなって便利です。
また買い物で大量の食材を購入した場合、土間で食材を一時的に仕分けや加工することが可能です。このスペースを使って、食材の準備作業を効率的に進めることができます。特に土の付いた野菜や大型の段ボールは、家に上げる前に土間に保管しておけます。
ただし土間は基本的に外部と接しているため、衛生面に配慮が必要です。食材の保管や調理に際しては、清潔さを保つことが重要です。
リビング土間
土間をリビングに取り入れることで、日本の伝統的な要素を現代のリビング空間に融合させることができます。これにより、和風と洋風のデザインが調和し、独特の雰囲気を演出します。
土間スペースにはアウトドアグッズや自転車といったものを置いておけるため、ディスプレイとしても機能します。多目的スペースとして使えるため、小さな子どもやペットのいる家庭では特におすすめです。
洗濯室土間
珍しいパターンですが、洗濯室に土間を取り入れる方法もあります。土間は地面に直接接しているため、排水がスムーズに行えます。洗濯機や洗濯物の洗い流し時に、排水の効率が良くなるでしょう。特に泥汚れで予洗いが必要な洗濯物が多い場合には、土間スペースが有効に利用できます。
洗濯室では水を使うことが多いため、濡れても問題ない土間が便利です。洗濯作業の際に水がこぼれても、床が地面に直接接しているため気になりません。ただし土間は地面に近いため、寒冷地域では冷えやすい特徴があります。床暖房などの暖房設備を導入することで、寒さ対策が必要です。
土間の活用事例
ここでは、具体的な土間の活用事例についてご紹介します。ライフスタイルの多様化により、様々な使い方が増えています。土間によって住まいの活用方法が広がるので、ぜひご参考にしてみてください。
アウトドアグッズ置き場
土間は床が地面に直接接しているため、重いアウトドア用具や荷物を置くのに適した収納スペースとなります。地面への負荷が少なく、頑丈な収納が可能です。アウトドア用具や荷物は汚れや水気がつきやすいですが、土間は地面に直接接しているため汚れても問題ありません。
また家の玄関や勝手口に近い位置に土間がある場合、アウトドア用具へのアクセスが簡便で、使い勝手が良くなります。散らかっている印象にならないよう、置くものを厳選して「見せる収納」を意識するのがおすすめです。
ペット専用スペース
土間は、犬などペット専用スペースとして使うことができます。ペットが快適に過ごすためのスペースとして土間を活用する際には、いくつかのポイントを考慮することが重要です。
- 清潔に保つ
- ペットが自由に移動できるようにする
- 休息スペースを設ける
土間は床が地面に直接接しているため、犬が出入りしても汚れや臭いが気になりにくく、お手入れが簡単です。ただしトイレスペースは別途設けるなど、清潔感を保てるような工夫が求められます。
またペットが自由に動き回れるスペースや、小屋のようなプライベート空間を作っておくと、リラックスして過ごせます。
DIYスペース
土間はDIYスペースとして非常に適した場所です。広いスペースを持つため、工具を使った作業に適した広々とした作業エリアとして使えます。また地面に近いため、汚れや臭いが気になりにくく、DIY作業時に発生するごみや塗料の臭いが家の他の部分に広がりにくい特徴があります。
ただし、DIY作業においては安全が最優先です。滑り止めマットの設置や適切な照明計画など、使いやすさに配慮したカスタマイズを行いましょう。
備蓄スペース
土間は、備蓄スペースとして利用することが可能です。広々とした収納スペースは、大量の食料品や備蓄品を保管するのに適しています。特に夏場にはひんやりしているため、常温保存が可能な食品の備蓄に適しています。
ただし土間には、湿気や水がこもりやすい特性があります。備蓄品を保管する際には、防湿・防水対策が必要です。備蓄品は定期的に点検し、消費期限の確認や管理を行いましょう。
子どもの遊びスペース
土間は、子どもの遊びスペースとして使うことができます。家の内部に位置するため、道路のように車の危険を心配することなく遊べるでしょう。室内の他のスペースと比較して制限が少ないため、子どもたちが自由にアイディアを活かして遊ぶことができます。
土間を子どもの遊びスペースとして活用する際には、安全と清潔を最優先に考えながら、子どもたちが楽しく遊べる環境を整えることが大切です。
汚れ物置き場
土間は床が地面に直接接しているため汚れや臭いが気になりにくく、汚れ物の保管に適しています。屋外で使ったアウトドアグッズのほか、雨で濡れたレインコートや傘を置く場所としても便利です。
汚れ物置き場として使う場合には、清潔に保ち整理整頓を行うことが重要です。場合によってはデッキブラシで水洗いするなど、適切にメンテナンスしましょう。不要なアイテムや汚れた衣類は適時整理し、定期的に処分することでスペースを有効活用できます。
土間のメリット
土間のメリットをまとめると、下記の点が挙げられます。
- 汚れに強い
- ゾーン分けができる
- 外と中を繋ぐ空間になる
土間は土足で行き来ができるので、汚れを気にせずに使えます。ただし室内空間とは段差があるので、ゾーン分けが明確になります。また家の中と外の中間的な役割を持つことで、使い勝手の幅が広がるのも特徴です。
土間のデメリット
一方で、土間のデメリットとしては下記の点が挙げられます。
- 冬場に冷えやすい
- 費用が掛かる
- 広いスペースが必要
土間は地面に近くなるため、冬場には特に冷気が伝わりやすくなってしまいます。室内空間とは別の工事が必要となることから、工事費用もかさみます。また専用スペースとなることから、居室に余裕がある場合にしか施工は難しいでしょう。
まとめ|土間のある間取りで快適に
本記事では、土間のある間取りの具体事例やメリット・デメリットをご紹介しました。土間があることで住まいの活用方法がぐんと広がるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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