住まいの中心であるリビングは新築の間取りで悩むことが多いポイント。食事や家族の団らんなど、一番過ごす時間が長い場所ですから、こだわって素敵に過ごしたいですよね。
最近はダイニングとキッチンもまとめた広々LDKスタイルを選ぶ方が増えています。ライフスタイルの変化に合わせて広いリビングが流行っている理由やメリット、デメリットや対策についても解説します。
目次
■新築の広いリビングが増えているわけ
■広いリビングのメリット
■広いリビングのデメリットと対策
■リビングの広さは畳数で考えない
■広々リビングの建築実例
建築実例
■新築の広いリビングが増えているわけ
まずは、現代の新築で広いビリングの間取りを選ぶ方が増えている理由をチェックしていきましょう。
・テレワーク/リモート学習化が進む
今年2020年はコロナウイルスの影響によって、東京都内の多くの企業でテレワークの導入が進んでいます。急な在宅勤務への切り替えにより自宅内にワークスペースが必要となり、広いリビングの需要も急激に高まりました。家の中に書斎を作るのは難しいケースが多いため、リビングデスクなど普段のスペースとの共用を検討する方が多いようです。
学校の休校も重なったことでリモート学習の必要性も浮き彫りになり、さらに広いリビングを検討する方の増加につながったのです。もともと働き方改革の一環としてリモートワークの普及はすすめられてきたため、今後も自宅へのワークスペース設置は必要になってきます。
・おうち時間の過ごし方が変わっている
在宅勤務や休校により自宅で過ごす時間が急激に増え、おうち時間の過ごし方自体も変化しています。すでにスポーツジムやレジャー施設は営業を再開していますが、自宅トレーニングや家族でゲームを楽しむなど、おうちで楽しい時間を過ごす方も多いです。こうしたアクティビティやレクリエーションを家族みんなで楽しむには、広いリビングの間取りが最適ですね。
・広い寝室/子供部屋は必要ない
少し前の住宅では寝室や子供部屋に十分な広さを確保し、勉強机やテレビ、本棚などを置くことが一般的でした。しかし、今後は電子書籍の普及によって本棚や辞書などの学習資料もコンパクト化が進むでしょう。特にお子さん世代はスマートフォン・タブレットで動画を見ることが当たり前になっているため、部屋ごとにテレビを置く必要もありません。リビングデスクでの学習など、子供部屋に勉強机を置かないスタイルも徐々に増えてきています。こうしたライフスタイルの変化により居室・寝室の広さが必要なくなり、その分のスペースをリビングに回すという考えが一般的になりつつあります。
■広いリビングのメリット
次に、リビングの間取りを広くとることによるメリットを解説します。
・解放感があり気持ちよく過ごせる
広いリビング最大のメリットは、やはり床面積による解放感でしょう。奥行や幅が出ることで床面積以上の解放感を演出しやすく、長時間すごしても圧迫感を感じにくくなります。ホテルの大きなラウンジや広いレストランなど解放感のある場所は、いつまでも居たくなりますよね。吹き抜けや天井高さアップなど高さも広げてあげると、さらに解放感が出て素敵な空間になります。
・明るく風通しが良い
上の解放感にもつながりますが、広いリビングは壁面積が多いため窓も設置しやすく、風が抜けて光の入る気持ち良い部屋になります。窓のデザインはお部屋の印象に大きく影響するため、工夫を凝らしておしゃれに仕上げることも可能。
・ライフスタイルの変化に対応できる
広い空間はテレビやソファ、ダイニングテーブルのレイアウトを変えることでライフスタイルの変化に対応しやすいのがメリット。家族が増えたら大きなソファやテーブルに買い替え、巣立って人数が減ったら小さいものに変えるなどの対応が可能です。ギリギリのリビングだと家具のレイアウトは自然と決まってしまいますし、大きなアイテムに買い替えもできません。お子さんのリモート学習や在宅ワークなど、必要に応じてデスクを設置するなど柔軟に対応できるのもいいですね。
・家族がそれぞれの時間を過ごしやすい
リビングにはソファしか座る場所がなく、家族全員がソファにピッタリ。お子さんが小さいうちはいいかもしれませんが、親離れを始める時期にこんな間取りだと、すぐ自室にこもってしまいます。広いリビングは一つの空間ながら家族のパーソナルスペースを確保できるため、コミュニケーションと自分時間のバランスを取りやすいのがメリット。自然と家族が集まる憩いの場を目指すなら、ある程度広いリビングが良いでしょう。
・友人を招きやすい
広いリビングは、急な来客に対応しやすい点もメリットの一つです。スペースにゆとりがあり収納も作りやすいので生活感を隠しやすく、友達が急に来ても慌てずに通せます。キッチンなど特に生活感が出やすいスペースが遠く、レイアウトで目線を自然に遮りやすいのもgoodポイント。
建築実例
■広いリビングのデメリットと対策
メリットがたくさんある広いリビングづくりですが、一方でデメリットもあります。あらかじめ知っておけば間取りの工夫で対策できますので、しっかりチェックしましょう。
・冷暖房の効きが悪い
リビングに限らずですが、大きな床面積の部屋のデメリットとして必ず挙がるのが冷暖房効率の低下です。広い部屋は体積が増えるため、冷暖房をつけ始めてから適温になるまでの時間はかかります。また窓の面積が増えることもあり、外部からの暑さ寒さが浸入しやすく冷暖房効率にも影響します。
⇒【対策】断熱性/気密性を上げる
大きな空間の冷暖房効率については、断熱性と気密性を上げることで解消できます。一昔前の住宅は1枚ガラスで窓の断熱性が低く、気密性も高くありませんでした。欧米諸国と比べて日本の住宅は断熱・気密性能に力を入れてこなかったため、「広い部屋は冷暖房が効かない」というイメージが定着しているのです。
住まいの省エネ性能の重要性が高まっている現代では、高気密・高断熱住宅が当たり前となっています。ネクストハウスは2020年以降の最新省エネ基準に対応した基本設計の家を作ります。広いリビングも快適に過ごせる性能ですので、ご安心ください。
・掃除が大変
床面積が多いほど掃除する手間も増加します。行き来する動線も長くなりホコリも舞いやすくなるため、ごみの量が増えることにもつながります。掃除機をかける時間や、大掃除の際のワックスがけなど、掃除全般の手間はどうしても増えてしまいます。
⇒【対策】フラット床でロボット掃除機に対応
リビング・ダイニング・キッチンの床をすべてフラットなバリアフリーにしておけば、普段のお掃除はロボット掃除機にお任せできます。広い面積も、外出中に自動でお掃除しておけば苦になりません。さらに普段から床に物を置かないよう、LDKの収納は多めに作っておくと良いでしょう。床面がスッキリすればホコリ自体も溜まりにくいですし、おしゃれな空間を保てます。バリアフリーの間取りは足腰が弱ってくる老後の暮らしにも対応できるため、これから作る住まいは基本設計だと考えましょう。
・ブレーカーが落ちやすい
家族がリビングで過ごす時間が長くなると一か所の消費電力が多くなるため、特に冷暖房を使う季節はブレーカーが落ちやすくなることがあります。電気ストーブや扇風機などスポット的に使う家電やパソコン・テレビなど、今後も使用する家電は増えていくことが考えられます。
⇒【対策】回路を細かく分ける
配電盤の中にある小さな小ブレーカーの容量は15アンペアに決められているため、大きな部屋の回路は細かく分けることでブレーカー落ちを回避できます。キッチン・リビング・ダイニングそれぞれの回路を分けるのはもちろん、暖房や調理器具など消費電力の大きい家電を使う場所は専用回路を設けます。パソコンなど急にシャットダウンすると困る機器なども、一つ専用回路のコンセントを設けておくと安心です。どの場所でどう過ごすのかをしっかりシミュレーションして、必要な電力を確保できるコンセント配置を考えましょう。
・窓が多く目線が気になる
大きな部屋は明かりと換気を確保するため、必要となる窓の数とサイズも多くなります。結果的に外から視線も入りやすくなるため、広いリビングほどプライバシーの確保が難しくなります。周囲に建物が多い東京都内の場合、さらに周囲の目線には注意が必要です。
⇒【対策】 フェンスや生垣を考える
リビングなど過ごす時間が長い場所は、高い位置の窓など視線を遮って光を採りこむ窓配置の工夫で対処します。レイアウト的に難しい場合は、フェンスや生垣など室外で視線を遮る対策をとりましょう。隣の家の窓が近い場合、たとえ自分の敷地内でもフェンスを建てるとトラブルに発展することもあります。お隣とよく相談したうえで、生垣にして柔らかく視線を遮るなどの工夫も必要です。
■リビングの広さは畳数で考えない
よく雑誌などで「〇畳のリビング」など広さ別にカテゴリ別けした特集を見かけます。しかし、リビングに必要な広さは家族の人数だけでは決められません。性別や好み、年齢やライフスタイルによっても最適な広さは大きく異なり、「この広さに収める」という考え方だと失敗してしまう事も。家族みんなでしっかり話し合い、「どんな過ごし方をするか」という基準で考えましょう。ネクストハウスはお客様のご家族状況やご要望をしっかり聞き取り、プロ目線でリビングの広さもご提案します。
■広々リビングの建築実例
ネクストハウスがお施主様のご要望をピックアップし、実際に建築した実例写真をご紹介します。
こちらはリビングとダイニングを接続し、吹き抜けで解放感を出した大きなリビング事例。キッチンはあえて半個室にし、生活感が見えないおしゃれな空間に仕上げています。
リビング・ダイニング・キッチンを直線に並べるレイアウトは、奥行感があり実際の面積以上の広さを感じます。リビング階段で踊り場の面積を節約し、お子さんの帰宅時など様子が分かる一石二鳥の間取りアイデア。
建築実例
まとめ:快適なリビングは自由なプラン作りで
今回はリビングの広さにフォーカスを当ててご紹介しました。ライフスタイルに合わせたちょうど良い広さのリビングをつくるなら、ハウスメーカーのプラン自由度にも注目してみてください。
ネクストハウスは自社開発の「オリジナルオーダーシステム」で価格を抑えつつ自由な注文住宅づくりを実現。お部屋の形や広さをご要望に合わせてピッタリ作りましょう。開放感のあるリビングの間取りを見ることができるモデルハウスも東京・神奈川にご用意しています。お出かけのついでなどにお気軽にご利用ください。