目次
玄関の位置は、家全体の間取りに影響を与えやすいです。
その中でも「西玄関」は、採用される事例が多い分お悩みも増えがちという特徴があります。
そこで本記事では、西玄関の間取り計画ポイントについてご紹介していきます。
具体的な注意点もまとめているので、新築計画の参考にしてみてください。
コラムのポイント
・西玄関の間取り計画のポイントが分かります!
・項目別の注意点やポイントをチェック!
西玄関のメリット
ここではまず、西玄関の間取りにするメリットについてご紹介します。
「玄関の位置が決まらず迷っている…」という場合には、ぜひ参考にしてみてください。
夕方に明るさが確保できる
西向きの玄関は、午後から夕方にかけての西日が直接入るため、自然光の明るさが確保できるのがメリットです。
東向きや北向きの玄関では日が陰って暗くなりがちですが、西向きであればちょうど帰宅する時間帯に明るくなります。
これにより玄関が暗くなりにくく、照明を使う頻度も減らせるため、エネルギーの節約にもつながります。
また、明るい玄関は訪れる人々に明るく開放的な印象を与えられ、家全体の雰囲気も良くなるでしょう。
北西から風が入りやすい
西向きの玄関だと、北西からの風が入って来やすい構造となります。
これにより風通しが良くなり、爽やかな風を効果的に取り入れられるのがメリットです。
室内の空気の循環が促進されることで、換気効果も期待できます。
特に気候の温暖な地域や、周囲の建物の立地によって風がよく通る場所では、風通しの良さが快適性を保つためのポイントとなります。
南側に居室を配置できる
日本の住宅では一般的に、南向きの居室は日当たりが良く居住性が高いとされています。
冬場には暖かい日差しを効果的に取り込めるため、リビングやダイニング、寝室といった主要な居室を南側に配置する間取りが好まれるのです。
その点、西向きの玄関がある家では、南側に優先的に居室を配置できます。
玄関やトイレといったスペースを西側や北側にまとめて配置することで、家全体の快適性がアップします。
西玄関の間取り計画方法
ここでは、西玄関の間取り計画方法についてご紹介します。
土地や家の形状や建物の階数によって適した間取りは異なるため、ご自宅の状況に合った項目を参考にしてみてください。
①土地の形状
土地の形状によって間取りの位置を決めると、各部屋の配置が比較的スムーズに決まります。
方角を意識しながら、生活に適した間取りを考えてみましょう。
南北に長い土地
南北に長い土地では南側に居室を配置することで、日当たりを最大限に活用しましょう。
土地の形状から南に面するスペースが狭くなってしまうため、南側に優先的にリビングを配置するのがおすすめです。
これにより、玄関は必然的に北東に配置されることになります。
また土地の長手方向に沿って風が通りやすくなる傾向があるため、風通しを考慮して換気や涼しさを確保するための窓の配置を検討すると良いでしょう。
東西に長い土地
東西に長い土地では、南北に面する面積が広がるため、居室やリビングなどの主要な部屋を南側に配置しやすいのが特徴です。
これにより、日当たりの良い空間を確保できます。
また玄関を西側に配置することで、夕方の日差しを効果的に取り入れられます。
寝室や浴室を北側に配置するなど、ゾーニングの工夫がしやすく、快適な生活動線を作りやすいです。
ただし南向きの窓が多くなるため、夏季には暑さが心配になるケースもあります。
過度な日差しが入らないように日除けやブラインド、断熱性の高い窓ガラスを使用するなどの対策を行いましょう。
②家の形状
家の形状によって、部屋の配置ポイントも変わってきます。
ここでは主に、長方形や正方形の間取りについてご紹介します。
長方形・横長
長方形や横長の間取りの場合、長辺方向の動線計画が重要です。
廊下を最小限にし、効率的な部屋間の移動ができるように配置を工夫しましょう。
具体的には家の中央部分にキッチンやダイニング、リビングなどの共用スペースを配置すると、家族が集まりやすくなります。
西側に玄関、北側には日当たりをそれほど必要としない寝室や浴室を配置し、プライベートスペースを確保すると使いやすいです。
正方形
正方形の形状は建物の構造が安定しやすく、耐震性や耐風性に優れているのが特徴です。
またシンプルな形状なので動線が短くなり、各部屋へのアクセスが容易になります。
家全体を効率的に利用できるため、西玄関の場合も快適な生活が実現しやすいです。
ただし中央部分に窓を設けられない場合には、採光・通風確保のために中庭を設けるのもおすすめです。
③階数
最近では、ワンフロアで完結する平屋の人気が高まっています。
ご自宅の階数に応じて、間取り計画にこだわってみましょう。
平屋
平屋は階段がないためバリアフリーの設計が容易で、高齢の方や小さなお子さまがいる家庭にも安全で快適な住まいとなります。
ただし二階建てに比べると床面積が小さいため、廊下を最小限にして各部屋へのアクセスがスムーズになるように配置を工夫するのがポイントです。
西側に玄関を設ける場合、中央にリビングやダイニングを配置して家族が集まりやすい空間を作るのがおすすめです。
リビング・ダイニングの周囲に寝室や子供部屋、浴室などの個室を配置して、プライベート空間を確保しましょう。
二階建て
二階建てにすることで、限られた敷地面積を有効に活用できます。
縦方向に空間が広がるため、より多くの部屋を確保できるのがメリットです。
最近ではリビングに階段を設置する「リビング階段」も人気ですが、冷暖房効率や遮音性という面では階段室型にした方が快適性がアップします。
西玄関と隣接する形で階段室を設けると、居室の熱や音が逃げにくくなっておすすめです。
快適な間取りにするポイント
ここでは、西玄関の間取りを快適にするためのポイントについてご紹介します。
間取り全般に当てはまる項目もあるため、新築計画時にはぜひ参考にしてみてください。
家事動線を意識する
家事動線とは、家事を行う際の移動経路のことを指します。
動線計画がきちんと考慮されている間取りは、使い勝手が良く生活の質も向上するのが特徴です。
一般的に西玄関の場合には、夕方に日が差し込みやすいのが特徴です。
そのため西側にキッチンや家事室を設けておくと、夕方の時間帯でも明るさが確保できます。
特に玄関から入ってすぐの場所にパントリーやキッチンを配置すれば、スムーズな動線になっておすすめです。
収納を多めに作る
収納を多めに作ると、間取りがより快適になります。
たとえば玄関には、靴やコート、傘などを収納するスペースが必要です。
そのため1~2畳程度のシューズクローゼットやコートクロークを設置すると、玄関がすっきりします。
また最近ではタンスや棚等の大型家具を置かずに、「造作家具」を新築時に設置する方法も人気です。
リビングや寝室に造り付け収納を計画しておくと、部屋が片付けやすくなります。
物が散乱していると空間が狭く感じられますが、収納スペースが十分にあれば物をきちんと片付けられ、空間を広く使えます。
まとめ
本記事では、西玄関の間取り計画方法についてご紹介してきました。
間取りには様々なパターンがあり、土地や建物の形状によってポイントが異なります。
ご紹介した内容を参考に、ぜひ素敵な住宅計画を立ててみてはいかがでしょうか?
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