目次
スキップフロアのある間取りは、デザイン住宅のような雰囲気になるため人気です。
しかし「間取り計画が難しいのでは?」「デメリットはないの?」といった疑問もあるのではないでしょうか?
そこで本記事では、スキップフロアの間取り種類や具体的な計画方法についてご紹介します。
具体的な注意点もまとめているので、新築計画の参考にしてみてください。
コラムのポイント
・スキップフロアの間取り計画のポイントが分かります!
・間取り計画の注意点やコツをチェック!

スキップフロアとは
スキップフロアとは、建物内において階と階の間に中間的なフロアを設ける設計手法のことを指します。
段差が付くことにより、フロア全体の高さやスペースを有効に活用し、広がり感や視覚的な変化が生まれるのが特徴です。
一般的によくある2階建ての間取りとは異なり、スペースの区切りを段差で示すこともあります。
ドアや壁を設けずにゾーニングするため、狭小住宅でも空間を広く使える点が人気です。
スキップフロアの種類
ここでは、スキップフロアの種類について詳しくご紹介していきます。
空間に段差を付ける方法にもパターンがあるので、ご自宅の間取りやライフスタイルに合わせて選んでみてください。
階段の一部を拡充する

階段の一部を拡充する方法は、階段自体を単なる移動手段としてではなく、空間の一部として活用するのが特徴です。
具体的には踊り場の部分を2~3畳程度に拡充することで、多目的スペースとして使えます。
机やベンチ、本棚などを配置することで、作業スペースや読書空間、小さなリビングエリアとして利用できます。
階段部分を単なる通路とせず、機能的なスペースとして活用できるため、限られた空間を最大限に有効活用したい方におすすめです。
床を下げる

建物内の一部のフロアを他の部分よりも低い位置に設けることで、空間に変化と奥行きが生まれます。
特にリビングの床を一段下げれば「サンクンリビング」になります。
これはリビングルームの床を周囲の床よりも低く設定し、独立した居住空間として使用する方法です。
ソファやラウンジチェアを配置することで、落ち着いたリラックススペースが演出できます。
リビングとダイニングを床の高さで分けることで、オープンなレイアウトでもそれぞれのエリアを明確に区別できておすすめです。
平屋の天井に作る

平屋建ての建物では、天井部分を活用して中二階やロフトを設けられます。
2階が無い分、小屋裏部分を有効活用することで部屋を広く使うのがポイントです。
このロフトスペースは、はしごや小さな階段でアクセスできるように設計されます。
また天井を高くすることで、平屋でも開放感のある空間を実現できます。
室内に立体感が生まれ、広々とした印象になるのがメリットです。
収納スペースやお子さまの遊び場、書斎等幅広い使い方ができます。
スキップフロアのメリット

ここでは、スキップフロアのメリットについて詳しくご紹介します。
「スキップフロアのある間取りにしたいけれど、迷っている…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
狭小住宅を広く使える
スキップフロアは、水平方向だけでなく垂直方向にも空間を利用するのが特徴です。
これにより同じ床面積でも複数の異なる用途のフロアを設けることが可能で、建物全体の容積を有効に使えます。
フロアを半階ずつずらすことで、視覚的に空間が広がりを持つようになります。
狭い住宅でも開放感が生まれ、実際の面積以上に広く感じられるのがメリットです。
壁や扉を設けず段差で区切るため、高低差を利用して異なるエリアを自然に分けられます。
例えばリビングと寝室を異なる高さに配置することで、プライバシーを確保しつつ、広がりのある空間を作れるのです。
高低差のある土地に最適
高低差のある土地では、平坦な地形を作るための大規模な土木工事や盛り土、切土が必要になることがあります。
しかしスキップフロアの設計を採用することで、土地の自然な高低差をそのまま活用できる場合があるのです。
余計な工事を減らせるので、工事費用等の節約につながります。
また高低差を利用することで、周囲の風景や景観を最大限に生かし、住まいの中からも外の景色を楽しめるようになります。
各フロアが異なる高さに適切に配置されていれば、日当たりや通風の条件も改善できるのです。
おしゃれなデザインになる
スキップフロアは、平面的なレイアウトに比べて立体的な空間になるのが魅力です。
これにより空間に奥行きと動きが生まれ、視覚的に魅力的なデザインになります。
フロアの高低差や階段の配置が視覚的なアクセントとなり、単調になりがちな室内デザインに変化をもたらします。
住まい全体がより洗練された印象になり、おしゃれな空間が楽しめるでしょう。
スキップフロアの間取り活用方法

ここでは、スキップフロアを活用する間取り手法についてご紹介します。
「具体的にスキップフロアをどう使えばいいの?」と迷われている方は、ぜひチェックしてみてください。
下部収納
スキップフロアは、下部収納として非常に効果的に利用できます。
階段下やフロアの下に生まれる空間を活用することで、限られたスペースを最大限に有効活用できるためおすすめです。
具体的には、日常的な小物や掃除用具、シーズンオフの衣類などを効率的に収納できます。
見た目にもスッキリとしたデザインを保ちながら、機能的にも便利です。
インテリアの美しさを損なうことなく収納力をアップしたい場合には、特におすすめです。
リビング
スキップフロアは、リビングの間取りとして非常におすすめです。
スキップフロアを採用することで高低差が生まれ、視覚的に広がりを感じさせます。
これにより、限られた面積でも開放感のあるリビングが実現できるのです。
例えばリビングの一部を一段下げてリラックススペースとし、他の階層をダイニングスペース等にすることで、同じ空間内で異なる用途のエリアを自然に区分けできます。
また、おしゃれで現代的な雰囲気にしたい場合にもおすすめです。
階段や段差をデザインの一部として取り入れることで、インテリア全体がスタイリッシュになります。
寝室
寝室にスキップフロアを取り入れることで、空間の有効活用やデザイン性の向上、収納の増加など、さまざまなメリットがあります。
例えば、ベッドエリアとワークスペース、リラックススペースを自然に区分けすると、同じ空間でも各スペースを独立した雰囲気にすることが可能です。
スキップフロアのデザインにより、寝室におしゃれでモダンな雰囲気を演出できます。
段差や階段を利用したデザインはインテリアのアクセントとなり、個性的な空間を作り出します。
子ども部屋
スキップフロアを利用することで、子ども部屋の限られたスペースを効率的に活用できます。
高低差を利用して寝る場所や遊ぶ場所、勉強する場所を区分けできるため、機能的で広々とした空間になるのが特徴です。
またスキップフロアのデザインは、子どもの成長に合わせて柔軟に使い方を変えられます。
小さい頃は遊び場として使い、成長するにつれて勉強スペースやリラックススペースとして利用するといった使い方が可能です。
ワークスペース
スキップフロアは、ワークスペースの間取りとしても非常におすすめです。
高低差を活用して視覚的に別のエリアとして認識できるため、集中力が高まって仕事に専念しやすくなります。
また完全な個室ではないため、家族とのつながりも適度に感じられます。
お子さまの様子を見ながら仕事をしなければならない場面等、臨機応変に活用してみましょう。
スキップフロア間取りの注意点
スキップフロアはおしゃれで素敵ですが、いくつかの注意点もあります。
- 建築費が高い
- 空調の効きが悪くなる
- バリアフリーではない
スキップフロアの設計には、通常に比べて複雑な構造計算や施工技術が必要です。
また高低差を設けるための追加の建材や工事が発生するため、全体的なコストが高くなってしまいます。
さらに壁で区切られてないことで、特定のエリアで冷暖房が効きにくくなることもあります。
段差や階段が含まれるため、バリアフリーの観点からは不向きです。
高齢者や身体に障害のある方にとっては、安全性や利便性に問題が生じる可能性があります。
そのため適切な空調機器やホームエレベーター等を設置することで、ライフスタイルに合った間取りになるよう工夫しましょう。
まとめ
本記事では、スキップフロアの間取り計画についてご紹介してきました。
高低差を生かした部屋割りにすることで、おしゃれな空間が実現します。
ただし段差があることでライフスタイルに支障が生じるケースがあるので、プロに相談してみるのがおすすめです。
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