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一戸建て住宅は、賃貸やマンションに比べて「収納が広い」のが大きなメリットです。
自分たちの好きなように間取りを計画できるので、「土間収納」を作りつけるプランの人気が高まっています。
そこで本記事では、土間収納の具体的な事例を35坪・40坪のパターン別にご紹介します。
またよくありがちな「デメリットと解決策」もまとめているので、ぜひ新築戸建て住宅計画のご参考にしてみてください。
・土間収納におすすめの場所が分かります
・土間収納のデメリットと解決策が分かります
土間収納が便利
土間収納とは、屋内に作る小規模な土足スペースのことを指します。玄関のように靴のまま出入りできるため、収納の幅が広がって便利です。
たとえば床に直接置きたくない「泥付きの野菜」「アウトドアグッズ」といったアイテムも、土間収納があれば気軽に置いておけますね。
また靴のまま入って使えるので、生活動線もシンプルになります。
「外から帰ってきてそのまま荷物を置き、収納してから部屋に入る」という一連の流れがスムーズに行えるでしょう。
土間収納を付ける場所
ここでは、土間収納を付けるのにおすすめの場所をご紹介します。
一般的には玄関の横に土間収納を設けるケースが多いですが、じつはほかの場所に作る方法にもメリットが多数!
新築の間取り計画の際は、土間収納を作る場所をじっくり検討してみましょう。
玄関
玄関に作る土間収納は、もっともよく見られるパターンです。
シューズクロークと併用して設けられることが多く、0.5~1畳程度の小さいスペースから2~3畳のウォークスルータイプまで幅広いバリエーションがあります。
最近では感染症対策として「手洗いスペース」をプラスする間取りも人気です。
土間収納であれば床が濡れてしまっても掃除の手間がかからないので、小さい子どものいる家庭には特におすすめとなっています。
キッチンの勝手口
キッチンの横にある勝手口を拡張して、土間収納を設ける方法です。
勝手口はゴミ出しの際などに使い勝手がよく、ちょっとしたゴミ袋の仮置き場として便利でしょう。
また駐車場から勝手口が近い場合、車から降ろした荷物をそのまま運ぶ動線が確保できます。
買い物した食料品を運び込む際など、土間収納があるといちいち靴を脱がずに済むためスピーディーです。
土間収納の実例
ここでは、実際に土間収納を取り入れた間取りの実例をご紹介します。
坪数も合わせて分かるようになっているので、間取り計画のご参考にしてみてください。
35坪の家|収納アイデアがたっぷり
こちらの事例は広さが「35坪」の戸建て住宅です。
一般的によく見られる規模ですが、工夫して収納スペースがたっぷり確保されている事例となっています。
土間収納には可変棚が設置され、適宜棚を入れ替えられるようになっています。
コートハンガーを設置することで「外から帰ってきてコートを脱ぎ、そのまま収納する」という流れが可能に。
「土間収納を作ったことでリビングが狭くなる」ということはなく、広々としたLDKのある間取りとなっています。
逆に土間収納に普段使わないものを収納できるため、リビングはすっきりと生活感のない印象にできるでしょう。
リビング横には和室スペースもあり、35坪という広さを存分に活用できています。
40坪の家|ラクラク家事動線!こだわり溢れる住まい
こちらは「40坪」の間取り事例です。
玄関の土間収納が広々と設けられており、その横には衣類掛けスペースもあります。
動線が確保されているので、コートの脱ぎ着もスムーズになるでしょう。
家全体の間取りも広々としており、リビング横には中庭も。
40坪の広さがあれば、ある程度余裕を持った間取り計画がおすすめです。
土間収納のメリット
ここでは、土間収納の主なメリットをご紹介していきます。
「土間収納は気になるけれど、具体的にどんな時に使えるの?」と思っている方は、ぜひチェックしておきましょう。
収納スペースが増える
土間収納を作れば、外回りのグッズを収納できるスペースが増えます。
特にベビーカーやスーツケースといったアイテムは、地面に直接接するため床に上げるのは抵抗がありますよね。
そういった物も足を拭かずにそのまま土間収納に仕舞えるため、利便性や清潔感も高まります。
趣味スペースに使える
土間収納を3~4畳程度の広さに設計すれば、自転車やキャンプ用品といったグッズも置けます。
お気に入りのグッズをそのままディスプレイしたり、ツールのメンテナンススペースにしたりと、「趣味を楽しむ場所」として使えておすすめです。
家事動線が楽になる
土間収納は「外と中の中間」という位置づけになります。
そのため「外で使っていたものを仮置きする」、「ゴミ置き場としてちょっと置いておく」など幅広い使い方ができるのが特徴です。
わざわざ靴の脱ぎ履きをしなくても使えるので、家事動線が効率よくなります。
土間収納のデメリットと解決策
便利な土間収納ですが、じつはデメリットもあります。
ここでは、主なデメリットとその解決策についてご紹介していきます。
湿気がこもりやすい
土間収納は外気と近い場所になり、湿気を含んだ空気が溜まりやすくなります。
そのため放っておくと結露やカビが発生してしまう場合があるでしょう。
特に雨の多い梅雨シーズンや、外気温と室温の差が出やすい冬季には黒カビの発生率が高くなってしまいます。
【解決策】換気対策をする
土間収納では、外で一日歩いた靴などをそのまま収納します。放置してしまうとカビや雑菌が発生してしまうため「換気」を適宜行えるようにしておくと良いでしょう。
24時間換気システムを導入したり、専用の小窓を作ったりする方法がおすすめです。
また棚に除湿乾燥材を入れておくのも、意外と効果が高いです。
冬に寒くなる
土間は居室ではなく「半分外」のような位置付けなので、冬季には寒くなりがちです。
また床面がモルタルやコンクリートなので、余計にひんやりと感じやすいでしょう。土間収納が広くなればなるほど寒さを感じやすいかもしれません。
【解決策】全館空調を取り入れる
土間の寒さを緩和させる方法としては、「全館空調」を取り入れるのがおすすめです。
建物自体を高断熱・高気密にすることで、室内の温度変化を和らげ快適な状態に保てます。
また「土間の寒い空気がリビングに入ってくる」という場合なら、土間収納に扉を付けておくと良いでしょう。
余計な費用がかかる
1坪(2畳)程度の土間収納の場合、工事費用の目安は「50~100万円」となります。
やはり通常の間取りよりは余分に費用が掛かってしまうため、予算が厳しい場合には工夫する必要があるでしょう。
【解決策】石張りやタイルには注意
土間収納の工事費用を抑えたい場合には、石張りやタイル等の高価な素材は避けるのがおすすめです。
本物の質感があって素敵ですが、コンクリート張りよりもコストがかさんでしまいます。
取り入れる場合には、全体の費用バランスを見て判断しましょう。
まとめ|土間収納で便利な生活を
土間収納は「外と中の中間」の役割を果たし、使い勝手の良い空間です。
本記事でご紹介したように、35坪、40坪程度の間取りで十分スペースが確保できます。
たくさんのメリットがあるため、ぜひ設置を検討してみてはいかがでしょうか?
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