目次
「電気設備図をもらったけど、コンセントの位置を決めるの難しい…」
このような悩みを抱える方も多いと思いますが、それは当然のことです。
なぜなら、キッチンもリビングも、まだ図面上のものであり、目の前にない想像のものだからです。
しかし、ここで思考を止めてしまうと、建築後に後悔することになります。
コンセントは毎日必ず使うものであり、使いやすい位置にコンセントがあるだけで、日々の生活の満足度はグッと上がるからです。
本記事では、以下の2点について解説することで、コンセント設置のコツについて解説します。
1.注文住宅で後悔しがちな「コンセントの設置場所」
2.こうすれば便利「コンセント設置の考え方」
コンセントは1箇所で3,000~5,000円ほどの比較的安価なものですが、建築後に移動や増設をするのは手間も費用もかかるものです。
最後まで見て、適切な位置にコンセントを設置できるようにしましょう。
・コンセントの設置場所で後悔しがちなポイントが分かる
・コンセントを設置するときに大事なポイントが分かる
目次
■注文住宅で後悔しがちな「コンセントの設置場所」
■こうすれば便利「コンセント設置の考え方」
■まとめ│生活をイメージして設置場所を決めよう
建築実例
建築実例
注文住宅で後悔しがちな「コンセントの設置場所」
建築後に後悔しがちなコンセントの設置場所は、以下の5つです。
- キッチンまわり
- テレビまわり
- 掃除機用のコンセント
- エアコン用のコンセント
- 外部用のコンセント
それぞれ詳しく解説していきましょう。
キッチンまわりのコンセント
キッチンの周辺は、普段の生活で意識するよりも多くのコンセントが必要になります。
その理由は、「差しっぱなし」のコンセントが多いからです。
- 電子レンジ
- オーブントースター
- 炊飯器
- 電気ポット
これらの製品はキッチン収納の上に出ており、常にコンセントを差したまま生活しています。
いざ設計の段階で、それぞれコンセントが必要という意識を欠いてしまうと、コンセントが不足し常に延長コードが出たままになってしまうのです。
最低でも4口は確保すると、不足する事態は避けられるでしょう。
また、配置してみると電化製品のコンセントが短く、届かない可能性もあるので、距離を置いて左右2口ずつ配置すると更に使い勝手がよくなります。
キッチン周辺では収納上部に加えて、調理台の上・ダイニングテーブルにも忘れずにコンセントを設けましょう。
ミキサーやコーヒーメーカーなど、普段は収納していて使用時だけ箱から出す家電は調理台の上で使用することが多くなります。調理台の上にひとつはコンセントを確保すると便利です。
ダイニングテーブルではホットプレートやたこ焼き器などを利用する機会が多くなります。テーブル付近の壁や床に設置すると便利です。
テーブルは料理以外にもノートパソコンの使用など、多目的に利用されるのでコンセントの確保は必ずしておきましょう。
テレビまわりのコンセント
テレビの周辺も機器が集中する場所で、コンセントが不足しがちです。
主には以下の機器が挙げられます。
- テレビ
- レコーダー
- wifi機器
- 音響機器
テレビ周辺のコンセント計画の難しいところは、コンセントの数をしっかり確保する・テレビボードの邪魔にならないようにする・コードが見えないようにする、これらを同時に叶える必要があることです。
設計の段階でテレビボードを選定しておき、ボードの高さに合わせてコンセントの位置を決めるとよいでしょう。
もしゲーム機器がある場合は頻繁につけ外しをするため、テレビ関係とは別にコンセントを確保しておくと便利になります。
掃除機用のコンセント
掃除機用のコンセントは使用する掃除機の種類を決めることで後悔を避けられるでしょう。
「コード付き・充電式・ロボット式」の3つが主な掃除機ですが、それぞれ適したコンセントの位置・高さが異なります。
コード付き掃除機の場合は、各部屋に最低1個はコンセントを配置してコードが届かない場所をなくしましょう。
充電式の掃除機はクローゼットや納戸など、充電中に見えない場所にコンセントを確保すると掃除機が見えず、空間がスッキリします。
ロボット式は常に充電器が露出することになるため、隠すための工夫が必要です。
内部に溜まったホコリを取り出すなどメンテナンスも必要なので、隠しつつも取り出しやすさも考慮しましょう。
掃除機のコンセントを考えるときは、今持っている掃除機に加えて、将来欲しい掃除機のことも考えると買い替え時に不便がなくなります。
エアコン用のコンセント
エアコン用のコンセントは見た目と将来の増設時に後悔が起こりやすい場所です。
何も指定しないと壁面にコンセントを取り付けられますが、エアコンのコンセントは天井に取り付けることも可能です。
壁面の、特に低い位置にコンセントを配置すると、エアコンから伸びたコードが垂れ下がってコンセントに接続し見た目が悪くなります。
子供部屋や和室など、頻繁に使用しない部屋や、将来使用する予定の部屋には後からエアコンを設置する場合があります。
こういった場合はコンセントだけでも、あらかじめ設置しておくと将来設置するときにかかるコストや工期をグンと縮めることができます。
外部のコンセント
外用のコンセントもしっかりと計画しておきましょう。
増設のためには外壁を貫通する必要があるので、建築時に設置するメリットが大きいコンセントです。
外部のコンセントは車の掃除や高圧洗浄機、電動空気入れなど思ったよりも活躍する機会が多くなります。
電気自動車の普及に伴い、家庭で充電できる設備を整えておくことも大事です。
なお、電気自動車用のコンセントの多くは200Vと高電圧ですが、最初は100V用のコンセントを用意しておき、あとで配線だけ交換することもできるので、配管だけでも通しておくとよいでしょう。
こうすれば便利「コンセント設置の考え方」
コンセントの設置場所で後悔することが多いポイントを解説しました。
次に「こんな考え方をしておくと満足につながる」ポイントを整理します。
電化製品をリストアップしよう
電化製品のリストアップは最重要で、将来に渡って電化製品の数や種類の見通しが立てば、コンセント計画の成功は間違いありません。
数・位置を確定して、過不足なくコンセントを配置できるからです。
最初に、現在持っている家電を表にまとめ、将来こんな家電が欲しいという想像まで設計に入れられるとよいでしょう。
コードの伸びっぱなしを避けよう
コンセントを計画する中で絶対に避けたいのがコードの伸びっぱなしです。
コードが通路を横断したり、ばらばらになったコードが視界に入ると見た目の問題に加えて安全性の問題が出てきます。
足を引っ掛ける可能性もありますし、ホコリが溜まりトラッキングによる火災が発生する可能性もあるので、コードが伸びっぱなしになることは避けるようにしましょう。
コンセントカバーの形・色にこだわろう
デザイン面でのこだわりになりますが、コンセントカバーの形や色にもこだわってみましょう。
一般的にコンセントカバーの形は丸みを帯びたラウンド型が多いですが、鋭角になったスクエア型、陶器製のもの、木製のものもあります。
色も白・黒・灰など、多くの種類があるので壁の色や素材に合わせてみると満足度の向上につながるでしょう。
まとめ│生活をイメージして設置場所を決めよう
日々使用するものなので、コンセントは後悔につながりやすい場所です。
コンセントの計画を立てることは生活をイメージすることそのものなので、コンセント計画を制することは家づくりを制することにもつながります。
想像を働かせて満足するコンセント計画、そして家づくりを楽しみましょう。
とはいえ、電気関係は経験者でないと分からない部分が多いことも確かです。
「ここにコンセントを設置できるかな…?」
こういった悩みが生じたときは専門家に相談しましょう。
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不安や疑問があれば、何でもお気軽に相談してみてくださいね。