目次
勾配天井はおしゃれで人気がありますが、通常の平天井と異なるため、意外と後悔しやすいポイントも多いです。
そこで本記事では、勾配天井でよくある後悔の解決策についてご紹介していきます。
具体的な注意点もまとめているので、新築計画の参考にしてみてください。
コラムのポイント
・勾配天井の計画のポイントが分かります!
・勾配天井でおすすめの部屋をチェック!
勾配天井とは
勾配天井(こうばいてんじょう)とは、斜めに角度が付いている形状の天井のことを指します。
一般的に屋根の形状を活かした構造になっているため、場所によって高低差があるのが特徴です。
天井の一部が高くなっていることで、部屋全体に開放感をもたらします。
また傾斜の角度や方向により、さまざまなデザインにすることが可能です。
勾配天井のメリット
勾配天井を間取りに取り入れることで、下記のようなメリットがあります。
- 視覚的な広がりが得られる
- 自然光が入りやすくなる
- おしゃれなデザインになる
- 空間が多目的に利用できる
天井が高くなることで部屋全体に開放感が生まれ、実際の広さ以上に広く感じられます。
特に狭い空間では、天井の高さに変化が生まれることで空間が広く感じられるのがメリットです。
また傾斜を活かして、天井の高い部分に大きな窓や天窓を設置しやすくなります。
これにより自然光を多く取り入れられるようになり、部屋全体が明るい空間になります。
また通常の平天井とは違ったデザインなので、一味違ったおしゃれな間取りにしたい方におすすめです。
勾配天井で後悔しやすいデメリットと解決策
ここでは、勾配天井で後悔しやすいデメリットについてまとめてご紹介します。
事前に注意点と解決策を知っておくことで、後悔の無い間取り計画に活かしてみてください。
①コストが高い
勾配天井は、通常の平天井に比べて施工の手間が掛かることが多いです。
傾斜の角度や形状によっては、専門的な技術や工法が必要になることがあります。
そのため施工にかかる手間と時間が増え、その分費用も高くなります。
特に最近では建設業の人手不足が問題となっており、繁忙期にはプラスで人件費が掛かってしまうケースも多いです。
【解決策】部分勾配天井にする
部分勾配天井とは、部屋全体ではなく一部の天井を傾斜させるデザインのことを指します。
例えばリビングルームの一角やダイニングエリアだけを勾配天井にすることで、全体のコストを抑えつつ、勾配天井を取り入れられるのがメリットです。
使用する材料の量や施工の手間を減らすことで、全体的なコスト削減につながります。
具体的にどの部分を勾配天井にするかは間取りによって異なるので、プロの業者にご相談してみるのがおすすめです。
②冷暖房効率が下がる
暖かい空気は、部屋の上部に溜まる性質があります。
そのため勾配天井のように天井が高い場合、暖房で温めた空気が上部に集まりやすく、居住空間の下部が寒く感じられることがあるのです。
また冷房に関しても、空間全体の容積が大きくなることでより多くのエネルギーが必要になってしまいます。
【解決策】シーリングファンを設置する
高い天井では空気が滞留しやすくなってしまうので、適切に撹拌する必要があります。
シーリングファンを設置すれば、状況に応じて室内の空気を循環させられるためおすすめです。
具体的には、「夏は下向き・冬は上向き」の風を送ると効果的です。
エアコン等とシーリングファンを併用することでサーキュレーション効果を生み出し、室内環境が快適になります。
③高所メンテナンスの手間が掛かる
勾配天井は天井が高いため、照明器具の交換や清掃、天井クロス等のメンテナンス作業がしにくくなるのがデメリットです。
作業時にははしごや足場が必要となり、危険を伴うこともあります。
特に高天井部分に取り付けられた照明器具の電球が切れた場合、交換作業が難しくなります。
自分で交換できる間はさほど問題ありませんが、年齢を重ねると脚立に上るのも大変です。
【解決策】長寿命LED照明にする
メンテナンスの手間を軽減するためには、長寿命のLED照明を設置する方法がおすすめです。
LED照明は、従来の白熱電球や蛍光灯に比べて非常に長寿命です。
一般的に約10年程度は交換不要なので、メンテナンスの手間が大幅に軽減されます。
また消費電力が少ないため、電気代の節約にもなります。
④照明計画が難しい
勾配天井は傾斜が付いていることから光が均一に広がりにくく、明るさにムラが生じやすいのがデメリットです。
特に高い部分と低い部分で光の届き方が異なり、照度のバランスを取るのが難しくなります。
建物の構造によっては天井面に照明器具を設置できないケースもあり、照明に関する専門的な知識が求められます。
【解決策】ダウンライトやペンダントを組み合わせる
勾配天井の空間を効果的に明るくするには、複数の照明器具を組み合わせるのがおすすめです。
例えばダウンライトを複数配置することで、天井の高低差に関わらず均一に光を分散させられます。
これにより明るさにムラがなくなり、部屋全体がバランス良く照らせるのです。
またおしゃれな空間にしたい場合には、ペンダントライトを使うことで空間にアクセントを加えられます。
器具の高さやデザインを工夫することで、勾配天井の特徴を活かした美しい照明プランを実現できます。
⑤デザインがダサくなる可能性がある
勾配天井を取り入れることで部屋全体のデザイン的なバランスが崩れ、結果として散漫な印象になってしまうケースがあります。
特に勾配天井の形状や高さに適した色や素材を選ばないと、天井が圧迫感を与えたり、逆に空間が広すぎて寂しい感じになったりすることも多いです。
【解決策】施工実績の多い建築会社を選ぶ
おしゃれな勾配天井を実現するには、施工実績の多い建築会社を選ぶのがおすすめです。
施工実績の多い建築会社は、勾配天井に関する豊富な経験とノウハウを持っています。
これによりデザインの一貫性を保ち、空間全体を美しく仕上げるための提案を行ってくれます。
また勾配天井の施工は技術が求められるため、信頼できる施工業者によって確実に仕上げてもらうことが重要です。
勾配天井がおすすめな部屋
勾配天井がおすすめな部屋としては、下記が挙げられます。
寝室
勾配天井により天井が高くなることで寝室の空間が広々と感じられ、開放感が増します。
これにより、リラックスしやすく快適な睡眠環境が整います。
可能であれば勾配天井に天窓を設けることで、自然光を効果的に取り入れる間取りもおすすめです。
リビング
勾配天井はデザイン性が高く、リビングのインテリアにアクセントを加えられます。
特に梁を見せるデザインや木材を使用した勾配天井は、温かみや高級感を演出するのにぴったりです。
場合によっては、おしゃれなシーリングファンを設置することで空気の循環を促進し、冷暖房効率をアップさせるのもおすすめです。
子ども部屋
子ども部屋の面積が小さい場合、あえて天井を張らずに勾配天井にする方法が人気です。
天井の高低差が空間に余裕を与え、リラックスできる環境を作り出します。
さらにロフトを組み合わせれば、まるで秘密基地のように自由な空間になります。
ロフトは収納やベッドとしても活用できるため、子ども部屋におすすめです。
まとめ
本記事では、勾配天井のデメリットと解決策についてご紹介してきました。
適切に対策を行うことで、勾配天井が過ごしやすい空間になります。
ご紹介した内容を参考に、ぜひ素敵な住宅計画を立ててみてはいかがでしょうか?
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