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広々とした大空間の間取りも素敵ですが、「狭い空間にこもるのが好き」という方は、意外と多いですよね。
そんな方におすすめの間取りが「ヌック」です。
天井が低くて狭いのが特徴で、隠れ家のようにこもって過ごすことができます。
そこで本記事では、ヌックのメリットやデメリット、ヌックを作るのにおすすめの場所などをまとめてご紹介していきます。
一戸建ての間取りをお考えの方は、ぜひヌックを取り入れてみてはいかがでしょうか?
・ヌックの意味、広さの目安が分かります
・ヌックのメリット、デメリットが分かります
・ヌックを作るおすすめの場所が分かります
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ヌックのある間取りが人気!
ヌックの意味は?
ヌックはここ数年インテリア雑誌などで言葉が多く登場するようになり、特に一戸建ての間取りに取り入れるのが人気となっています。
ヌックとは「隠れ家のような狭いスペース」のことを指し、階段下スペースなどのコンパクトな空間を利用して作られます。
通常の部屋とは違い、ヌックには扉が付けられないことが多いです。
またヌックの語源は、スコットランド語の「Ingle Neuk(イングル・ヌーク)」です。
もともと「炉火(=Ingle)」が由来となっており、暖炉の側方にくぼみを作って腰掛けられるようにしたのが始まりと言われています。
ヌックと言えば「北欧」のイメージがありますが、じつはイギリス地方発祥ということは意外ですね。
ヌックの広さは?
ヌックの広さは「3畳以下」であることが多いです。
明確な定義はありませんが、「狭くてこもれる空間」ということが前提となります。
階段下収納など、デッドスペースを上手に活用してコンパクトなサイズに収めるのがおすすめです。
ヌックを作るにはどこがおすすめ?
ここでは、「具体的にはどこにヌックを作ればいいの?」という疑問にお答えしていきます。
一戸建てなら自分たちの好きなように間取りを計画できるので、余ったスペースを活用するなど賢くプランを立てましょう。
①階段下
階段下は「デッドスペース」と呼ばれることもあり、何もしなければ活用されずもったいないです。
そのためヌックは、一戸建ての階段下スペースを有効活用するために計画されることが多くなっています。
階段下スペースは1畳程度の広さで、天井高さはおよそ2m以下と低く抑えられます。
ヌックの「狭い場所にこもれる」という性質とも相性ぴったりなので、階段下の間取りを活用するのがおすすめです。
②リビングダイニング
ヌックを日常使いしたい場合には、リビングダイニングにヌックを作る間取りが向いています。
階段下に比べると広めのスペースが確保できるため、子どもたちが遊ぶスペースにしたり、寝転べるマットを敷いたりといった使い方ができるでしょう。
さらに応用例としては、「ダイニング自体をヌックにする」という間取りパターンもあります。
ヌックにダイニングテーブルと椅子を埋め込む形になり、2~3畳程度の広さとなります。
ダイニングヌックの天井が下がるため、上のスペースを収納に活用する間取りにすれば一石二鳥ですね。
③キッチン
キッチンに作るヌックは、くぼみ状よりもソファのようなちょっとした腰掛けスペースとして計画するパターンが多いです。
キッチンでの作業中に座って休んだり、料理しながら家族とコミュニケーションをとったりする時にぴったりですね。
テーブルと椅子があれば、カフェスペースとして家事の合間に休憩することもできて便利でしょう。
④玄関
玄関にヌックを作る間取りは珍しいですが、広さに余裕があればぜひ採用したい間取りです。
玄関ホールに腰掛けスペースを作ることで、靴の脱ぎ履きや準備をする場所として便利に活用できます。
またお客様が来た時のお茶スペースとしても、玄関ヌックはおすすめです。
部屋の中に上がらず靴を履いたままで腰掛けられるため、ちょっとした会話をするときにぴったりです。
ヌックのメリット
ここでは、ヌックを間取りに取り入れるメリットをご紹介します。
「一戸建ての新築を考えているけれど、ヌックの導入を迷っている…」という方はぜひ参考にしてみてください。
狭いスペースに「こもる」のが快適
「狭い」ということはデメリットのように捉えられがちですが、狭い方が心理的に「落ち着く」という方は多いです。
とくに小さい子どもの場合、母親のおなかの中にいるような胎内回帰感があり安心感が得られると言われています。
ヌックは狭さが一つの魅力となっているので、階段下などデッドスペースになりがちな場所を生かした間取りにすれば、空間の有効活用ができるでしょう。
「おしゃれ」なインテリアに
ヌックは一般的にはまだまだ広まっていない形式のため、間取りに取り入れると「おしゃれ感」が高まるでしょう。
扉で区切らずに中を見せる形状のため、壁紙にこだわるなどでインテリア性を高めることもできます。
ヌックの入り口を家の屋根のような造形にしたり、アーチ状にしたりするといった工夫もおしゃれですね。
「リーディングヌック」で読書習慣が付く
ヌックに本棚スペースを設けて「リーディングヌック」にすると、すぐに本が読めて便利です。
ヌックの一面に壁面本棚を付ければ、収納スペースの節約に繋がります。また費用を抑えたい場合には、本棚を後付けする方法も良いでしょう。
「リーディングヌック」の場所を設けることで、子どもたちに読書習慣を身に付けさせる効果が期待できます。
狭くてこもれるヌックスペースは、一人になりたいときにぴったり。
リーディングヌックの計画の際は、本を読むための照明も用意するようにしておきましょう。
ヌックを付けて後悔?デメリットをチェック
続いて、ヌックを付ける場合のデメリットもチェックしておきましょう。
ヌックの弱点を把握しておくことで、一戸建てを建てた後の後悔が少なくなり対策を立てやすくなります。
「設置費用」が掛かる
ヌックは階段下などのデッドスペースを使って作られるため、本来は掛からない余分な費用が掛かってしまいます。
一般的なヌックの設置費用は20万円程度とされていますが、広さや間取りの形状によって幅がありまちまちです。
ただし多少費用が掛かったとしても、ヌックがあることで間取りの満足度が高くなる傾向が見られます。
一戸建てならではの「自由度の高さ」を生かして、他の部分の予算を削るなどバランスを見れば問題ない場合も。
「スペース」が無駄になってしまう場合も
階段下などデッドスペースを使う場合を除き、リビングやダイニングにヌックを作るには余分なスペースが必要になります。
しかし「せっかくヌックを作ったのに誰も使わない…」という声が聞かれることも。
そうならないための解決策としては、「ごろ寝できるスペースにしたい」「マンガを置いてカフェスペースとして楽しみたい」など、最初から使い方を決めておくのがおすすめです。
ヌックでどう過ごしたいのか考え、一戸建ての間取り計画時から具体的にイメージしておくと設計もスムーズに進みます。
まとめ|一戸建てにはヌックがおすすめ
ここまで、一戸建ての間取りとして人気の「ヌック」についてご紹介してきました。
ヌックならではの狭さを生かして、「こもれる安心感」を感じられるスペースを計画してみるのもおすすめです。
階段下や玄関、リビングダイニングなどさまざまなパターンがあるので、ぜひ家に合った間取りを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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