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省エネ住宅の新基準「GX ZEH」について、制度内容や満たすべき基本要件などに疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
「GX ZEH」とは、省エネ・再エネ性能などを高水準で達成する住宅として、2025年9月26日に経済産業省が新たに定義しました。
従来型ZEHを大きく上回る断熱性能や設備導入が求められ、環境にも家計にも優しい住まいを実現できます。
一方で、デメリットについても十分に理解しておくことが重要です。
本記事では、「GX ZEH」とはどのような制度なのか、従来型ZEHとの違い、基本要件、メリット・デメリットまでを詳しく解説します。
「GX ZEH」の具体的な制度内容を知りたい方、要件を満たす高性能な住まいを実現したい方は、ぜひ参考にしてください。
コラムのポイント
・「GX ZEH」の制度内容や従来型ZEHとの違い、補助金額について解説します。
・「GX ZEH」で満たす必要のある基本要件を紹介します。
・「GX ZEH」の家に住むメリット・デメリットを解説します。
「GX ZEH」とは

「GX ZEH」とは、従来のZEHをさらに進化させた、次世代の省エネ住宅基準です。
この章では、「GX ZEH」とはどのような制度なのか、背景や従来型ZEHとの違い、種類、補助金の金額について詳しく解説します。
GX ZEHが生まれた背景
経済産業省は2025年9月、従来のZEHの定義を見直し、新たに「GX ZEH」を定義しました。
この背景には、「2030年にZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」、「2050年のストック平均でのZEH基準の水準の省エネルギー性能を目指す」という2つの政策目標があります。
GXとは、「グリーントランスフォーメーション」の略で、環境への負荷軽減と経済成長を両立させるための変革を意味します。
単に住宅の省エネルギー性能を高めるだけでなく、建材加工や建築過程での環境負荷軽減にも焦点を当てた考え方です。
〈参照〉経済産業省 「GX ZEH」及び「GX ZEH-M」を定義しました
従来型ZEHとの違い(省エネ性能、再エネ、蓄電池など)
「GX ZEH」と従来のZEHの最も大きな違いは、断熱性能等級と設備導入の必須要件にあります。
従来のZEHは、断熱性能等級5(東京の場合UA値0.60以下)を基準としていました。
一方、「GX ZEH」は、断熱性能等級6(東京の場合UA値0.46以下)が求められます。
また、再生可能エネルギーの自家消費拡大を重視しており、蓄電池やHEMS(ヘムス:家庭エネルギー管理システム)の導入が必須です。
「GX ZEH」の細かな基本要件については、次の章で詳しく解説します。
従来型ZEHについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
〈関連コラム〉ZEH住宅│後悔に繋がるポイントとは?メリットと共にわかりやすく解説
知っておきたい「GX ZEHシリーズ」
「GX ZEH」には、以下のような種類があります。
| 種類 | 主な特徴 |
|---|---|
| GX ZEH | ・高水準 ・再エネで収支ゼロ以上、蓄電池必須 ・HEMS必須 |
| GX ZEH+ | ・最高水準 ・再エネで収支ゼロ以上、蓄電池必須 ・自動制御機能付きの高度HEMS必須 |
| Nearly GX ZEH | ・ほぼZEH水準 ・再エネで収支ゼロ未満、蓄電池必須 ・HEMS必須 |
| GX ZEH Oriented | ・土地の制限等によって、太陽光発電設備等の設置が困難な場合に適用される基準 ・再エネは任意だが、省エネ性能は必須 ・蓄電池任意 ・HEMS必須 |
GX ZEHでもらえる補助金の金額
「GX ZEH」を満たす住宅を対象とした補助金に関しては、2025年11月時点では公表されていません。
しかし、「GX ZEH」と同等の高い省エネ性能を持つ住宅は、「子育てグリーン住宅支援事業-GX志向型」の対象となっています。
補助金の参考額として、仮に「子育てグリーン住宅支援事業-GX志向型」で採択された場合、1戸当たり最大160万円の補助額を受け取れます。
〈参照〉子育てグリーン住宅支援事業
GX ZEH、満たす必要のある基本要件とは

ここからは、「GX ZEH」で満たす必要のある基本要件について解説します。
項目ごとの具体的な基準について、順番に見ていきましょう。
(1)断熱性能等級6(UA値・ηACの基準を満たす)
「GX ZEH」の基本要件1つ目は、断熱性能等級6を満たすことです。
断熱性能等級とは、住宅の断熱性能を7段階で評価する基準で、数字が大きいほど高性能であることを示します。
断熱性能等級6を満たすには、UA値(外皮平均熱還流率)とηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)の2つの数値が、該当する地域区分の基準をクリアする必要があります。
例えば、東海エリアや首都圏の都市部が該当する「6地域」では、以下の基準が設けられています。
- UA値:0.46以下
- ηAC値:2.8以下
これらの基準を満たすことで、夏は涼しく冬は暖かい、快適で省エネな住環境を実現できます。
(2)再エネ除き35%以上エネルギーを削減
2つ目の要件は、再生可能エネルギーを除いた状態で、住宅の一次エネルギー消費量を国の基準値から35%以上削減することです。
一次エネルギー消費量とは、冷暖房・換気・給湯・照明などの設備機器で使われるエネルギー量を合計したものです。
この削減率を達成するためには、高効率なエアコンや給湯器、省エネ性能の高い換気システム、LED照明などを導入する必要があります。
(3)再生可能エネルギーを導入
3つ目の要件は、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギー設備の導入です。
家庭で使う電気を可能な限り自給自足に近付けるためには、太陽光発電システムの導入が不可欠です。
ただし、都市部の狭小地や日射条件が厳しい地域では、設備の導入が難しかったり、十分な発電量を確保できなかったりするケースがあります。
この場合は、「Nearly GX ZEH」や「GX ZEH Oriented」が適用され、通常の「GX ZEH」よりも基準が緩和されます。
(4)再エネ含め100~115%エネルギー削減
「GX ZEH」では、再生可能エネルギーを含めた年間の一次エネルギー消費量を、100~115%削減することが求められます。
これは、年間のエネルギー消費量が実質的にゼロまたはマイナスになることを意味します。
再生可能エネルギーによって一次エネルギー消費量を賄える状態にすることで、光熱費の大幅な削減を期待でき、経済的な暮らしを実現可能です。
性能に加えて「設備要件」も確認
「GX ZEH」では、ここまで紹介してきた性能要件に加えて、必須の設備要件があります。
具体的には、蓄電池とHEMSの導入が必須となります。
蓄電池は、日中に太陽光発電で発電した電力を貯めておき、夜間や悪天候時、災害時などに使用することで、電力の自給自足率を高める設備です。
HEMSは、家庭におけるエネルギーの使用状況を「見える化」し、効率的なエネルギー管理をサポートするシステムです。
これらの設備を導入することで、エネルギーロスや無駄遣いを減らし、住宅の高い省エネ性能を最大限に引き出すことができます。
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GX ZEHの家に住むメリット

ここからは、「GX ZEH」の家に住む3つのメリットを紹介します。
部屋と部屋の間で温度差が少なく快適に
「GX ZEH」がもたらす高い断熱性能により、1年を通して家中どこにいても温度差が少なく、快適に暮らせます。
従来の住宅では、暖房の効いたリビングから寒い廊下に出ると、急激な温度変化でヒートショックのリスクがありました。
「GX ZEH」を満たす住宅であれば、家全体がほとんど均一な温度に保たれるため、心臓や脳にかかる負担を大幅に軽減してくれます。
夏場も同様に、少ない温度差で快適な暮らしを実現可能です。
特に、高齢者や小さなお子さまがいるご家庭では、健康面で大きな安心感を得られます。
冷暖房の使用率が低くなり、光熱費が下がる
「GX ZEH」の高い断熱性能と高効率な設備により、冷暖房の使用率が低くなり、光熱費の削減を期待できます。
外気温の影響を最小限に抑えられるので、少ない稼働率で快適な温度を保てるのです。
また、太陽光発電システムと蓄電池の組み合わせで、生活に必要な電力を再生可能エネルギーで賄えます。
近年のエネルギー価格高騰の影響を受けにくくなる点も大きなメリットで、経済的な安心感につながります。
太陽光や蓄電池の導入で災害発生時の安心につながる
「GX ZEH」では、太陽光発電と蓄電池の組み合わせにより、停電時や災害時でも生活に必要な電力を確保できます。
いつ・どこで災害が発生するか分からない日本において、電力の備えは必要不可欠です。
急な地震や豪雨災害で電力供給が停止しても、冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電など最低限の生活インフラを確保できます。
もしもの災害時に心強い備えがあるだけで、普段の生活に大きな安心感を得られます。
GX ZEHの家に住むデメリット

ここからは、「GX ZEH」の家に住む3つのデメリットを解説します。
懸念点を事前に把握したうえで、家づくりの設計を適切に行いましょう。
高性能な設備と仕様で建築費が高くなる
「GX ZEH」の基準を満たすためには、高性能な資材や設備の導入が必須になります。
そのため、従来の一般的な住宅と比べて建築費が高くなりやすいです。
建築費が高くなる要因として、以下のような点が挙げられます。
- 高性能な断熱材の使用
- 高性能なトリプルガラスやサッシの採用
- 太陽光発電システムの導入
- 高効率な給湯器の導入
- 高効率な24時間換気システムの導入
これらの住宅仕様や設備は一般的な住宅と比べて初期費用は高くなりますが、長期にわたって光熱費を削減できます。
建築費用だけでなく、ランニングコストや暮らしの快適性などを総合的に判断して、「GX ZEH」を適切に検討しましょう。
開口部の大きさなど間取りや設計の自由度が制限される
「GX ZEH」を満たす家づくりは、開口部の大きさや間取りの自由度に制約が生じる場合があります。
特に、以下のような設計は断熱性能の低下につながりやすく、採用が難しくなるケースがあります。
- 天井が高く開放的な吹き抜け空間
- 明るさと開放感を演出する大開口
- 凹凸の多い複雑な間取り
ただし、樹脂サッシやトリプルガラスといった高性能な窓を採用することで、ある程度の開放空間や細かな間取りを確保しながら断熱性能を維持できます。
工務店やハウスメーカーの担当者と話し合ったうえで、性能・デザイン・コストの最適なバランスを見つけることが重要です。
太陽光や蓄電池など設備のメンテナンス費用がかかる
「GX ZEH」の必須設備である太陽光発電システムや蓄電池は、設置して終わりではありません。
長く性能を維持するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
各設備の点検や補修、交換等に発生する費用を考慮し、適切に資金計画を立てることが重要です。
初期費用だけでなく、将来的なランニングコストも視野に入れた資金計画は、家計への負担軽減に大きくつながります。
「GX ZEH」にご興味のある方、家づくりに不安やお悩みがある方は、ぜひネクストハウスのオンライン相談にお申し込みください。
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まとめ|首都圏、東海、北部九州のGX ZEH住宅はネクストハウスにお任せ
今回の記事では、2025年9月に新しく定義された新基準「GX ZEH」について詳しく解説しました。
「GX ZEH」は、従来のZEH基準を大きく上回る断熱性能等級6と、蓄電池・HEMSの必須導入を特徴とする次世代の省エネ住宅基準です。
この基準を満たすことで、人・家計・環境に優しい住まいを実現できます。
また、太陽光発電システムと蓄電池によって電力を蓄えられるので、万が一の災害時にも最低限の生活インフラを確保できます。
本記事の内容を参考に、「GX ZEH」の基準を満たす次世代の家づくりに挑戦してみてください。

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