最近の新築住宅の外観でよく見かける、縦長、横長の窓。
この「スリット窓」と呼ばれる細長い窓は、従来の住宅にはないスマートでモダンな印象を与えるため、住まいに採用する方が増えています。
今回は、東京で多くの注文住宅を手がけているネクストハウスの建築実例もご紹介しながら、注文住宅で上手にスリット窓を取り入れるコツについて解説します。
目次
■今、スリット窓が人気の理由
■スリット窓の縦・横の使い分け方
・縦スリット窓の良い点
・縦スリット窓の注意点
・横スリット窓の良い点
・横スリット窓の注意点
■スリット窓のある家の実例
■まとめ|スリット窓はデザイン性と機能のバランスをとって採用しよう
■今、スリット窓が人気の理由
初めに、スリット窓のおうちが増えている理由について、スリット窓のメリットのお話を交えて解説します。
・モダンなデザイン性
スリット窓の魅力は、外観デザインをモダンに仕上げることができることです。規則正しい間隔で連続して配置することで、より洗練された外観をつくることができます。
・場所や求める機能によって使い分けができる
スリット窓は、FIXや滑り出しなど様々な仕様があります。
FIXタイプ(はめ殺しタイプ)は開閉のためのハンドルや機構がなく、ガラスをはめ込んだだけのタイプです。そのためサッシの幅が最小限で、他の種類のスリット窓よりも多くの光を取り込むことができます。FIX窓は主に開閉をしない場所で、明るさが欲しい場所に付けると効果的です。
滑り出しタイプや上げ下げタイプは窓の開閉ができます。プライバシーなどの理由から開口部を大きく開けたくない場所でも、スリット窓なら外から中を必要以上に見せることなく、換気を行うことができます。
このように、スリット窓は設置する場所に求める機能によって、タイプを使い分けることができることがメリットです。
・防犯性が高い
警視庁のまとめている統計によると、住宅を対象とした侵入窃盗(空き巣)で、多い侵入経路は
・ 表出入り口 30.0%
・ 窓(縁側・ベランダ)24.3%
・ 窓(居室)28.1%
・ 窓(その他)11.0%
となっており、窓からの侵入が全体の63.4%を占めています。
さらに、一戸建ての場合の侵入手段は「ガラス破り」が67.7%と最も多くなっています。
そのため、窓の防犯対策は一戸建ての家づくりにおいて必ず検討しなければならない点です。
参考HP:警視庁「令和元年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況」
スリット窓は人が通れない、通りにくいことから、万一ガラスを破られたり、鍵をかけ忘れたりしたとしても侵入を防ぐことができるため、空き巣対策にも非常に有効です。
ネクストハウスでは、高性能な自由設計の家づくりを提供しています。
内装デザインから外装デザインまで親身にお客様の理想に寄り添ってプランニングしてまいります。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
建築実例
■スリット窓の縦・横の使い分け方
スリット窓は大きく分けて「縦長タイプ」と「横長タイプ」があります。見た目だけで選択するよりも、後々の使い勝手を考えてそれぞれの特徴を知った上で選ぶようにしましょう。
・縦スリット窓の良い点
室内側から天井が高く見える
天井から床の近くまで開口部のある縦スリット窓は、天井と床の距離が実際よりも長く見えやすいです。そのため、お部屋を広く見せることができます。
屋外から中が見えづらくプライバシーが守れる
家の外から見て、窓から距離があればあるほど、内部の見える範囲が狭くなります。縦スリット窓のように横幅が狭い窓なら、さらに内部が見えにくくなります。プライバシーを守りながら通風、採光を得ることができます。
室内の装飾の工夫を楽しめる
連続した縦スリット窓はモダンな外観をつくってくれますが、同時に室内側でも窓装飾で様々な工夫ができます。
最近ではスリット窓に対応したカーテンやロールスクリーン、ブラインドもたくさんのデザインが販売されています。
スリット窓の装飾を選ぶ際は、窓の場所や開閉の頻度に応じて、複数の窓を一括で覆えるカーテンやロールスクリーンをつける、電動式にするなど開け閉めしやすい配慮をするとよいでしょう。
建築実例
・縦スリット窓の注意点
このように様々なメリットのある縦スリット窓ですが、家の立地や周囲の状況、お手入れのしやすさなど総合的に考えた上で採用するようにしましょう。具体的な注意点をまとめてみます。
窓装飾は使いやすさを最優先しよう
先ほどもお話したスリット窓の窓装飾(ロールスクリーンやカーテンの計画)は、「外からも見えにくいし不要だと思っていた」という方もいらっしゃいます。
しかし、実際に住んでみると、細い窓と言えども、光が入る部分が熱くなりすぎて困るということが多々あります。窓装飾を想定していないと、後付けでカーテンレールやブラインドを設置するためのスペースがないというトラブルが起きることもあります。
少なくとも、スリット窓を採用したい場合は窓やサッシの断熱、遮熱性能や開閉のしやすさなどをしっかりとシミュレーションして、窓装飾が必要かどうかを必ず検討する必要があります。スリット窓にカーテンなどを付けたくない場合は、遮熱効果のあるガラスを採用するなどの工夫が必要になるでしょう。
家具の配置をしっかり決めておく
縦スリット窓に限ったことではありませんが、部屋に設置する家具のサイズや位置はしっかりとシミュレーションして窓の位置を決めましょう。
スリット窓でよくある失敗例は「窓が邪魔で家具が置けない」、または「家具で窓を隠してしまいせっかくの窓の機能が生かせない…」というものです。
天気によっては十分な採光が得られないことも
縦スリット窓はプライバシーに配慮しながら採光を得られるというメリットがありますが、一般的なサイズの窓よりは採光量が少なくなってしまうのも事実です。よく晴れた日には問題なくても、曇りや雨の日に思ったような採光が得られない場合もあります。
ただし、曇りや雨の日にどれだけの採光を求めるかは人によって異なる部分です。この点はご自身の好みによって決められるのが良いと思います。窓の採光料の天候による違いは、モデルハウスやショールームで実際に天候の異なる日で比べるのも良い方法です。
ネクストハウスは、東京では八王子市と立川市にモデルハウスがあります。スリット窓はもちろん、住み心地とデザインを両立した様々な設計の工夫・特徴を体感していただけます。
建築実例
・横スリット窓の良い点
より室内の奥まで光が届く
横長のスリット窓は、天井付近や床付近などに設置することが多いです。
天井付近の場合は天窓のように、外からの視線を気にせず光を取り入れるハイサイドライト(高窓)としての役割を果たします。
横幅が広いので、縦スリットよりも光を部屋の奥まで届けることができます。
室内に溜まった暖気やニオイを逃がす
天井付近の横スリット窓を滑り出し窓にして開閉可能にすると、家の中で暖かい空気がこもりやすい上部の空気の換気がしやすくなります。
また、キッチンに設置して明かり取り兼換気窓にする場合もあります。
日差しを気にせず換気できる窓として
床付近に設置する横スリット窓は地窓(じまど)とも呼ばれ、和室によく採用されます。日差しの強さを気にせず換気を行える窓として採用されることが多いです。位置が低いため採光性も少ないことを活かした活用法です。同じく開閉可能な高窓と組み合わせることで、自然な空気の循環を促すことができます。
また、床に接していることでお部屋の掃除にも便利な窓です。
・横スリット窓の注意点
縦スリット窓と同様に、横スリット窓を採用する際の注意点をまとめます。
高所の窓のお手入れや窓装飾の計画
天井付近のハイサイドライトとして使用する場合は、高所のため掃除がしにくいというデメリットがあります。デザインのメリットだけで多用してしまうと後々困ることにもなりかねません。
また、明かり取りの目的でFIX窓にしたけれど、室内が暑くなりすぎるというケースも見られます。高窓や天窓は、季節ごとの窓から入ってくる熱量を設計者や施工会社に確認して、開閉の必要性、掃除の方法、ロールスクリーンなどの窓装飾の有無と使用頻度などをきちんと計画した上で設置すると安心です。
■スリット窓のある家の実例
こちらの事例は、ネクストハウスで家を建てた方の実例です。
2階の正面中央と1階で縦スリット窓を採用しています。
家の内側から見るとこのように、2階の床面の位置まで窓があるという構造です。
2階以上では、安全性の面から足元まで大きな窓というのはバルコニーがないと設置できませんが、細長いスリット窓なら人が通り抜けてしまう心配がありません。
■まとめ|スリット窓はデザイン性と機能のバランスをとって採用しよう
スリット窓は、デザイン性の高さはもちろん、プライバシーや防犯の面でもメリットの大きさが知られるようになり、積極的に採用される方が増えています。
ネクストハウスは、モダンな外観デザインとともに断熱・気密性能、耐震性能や耐久性、そして実際に住んでから「心地よく、安心して長く住める」家づくりを行っています。
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