目次
新築の計画を始めると気になる「土地の価格」。
建物の価格、諸経費とともに、新築予算の大部分を占めるものです。
「わたしの希望するエリアでは、土地は大体どのくらいの値段なんだろう?」
そう思ったとき、土地を購入した経験のない人はどのように調べるのか途方にくれるでしょう。
本記事では、土地相場の調べ方を紹介し、新築の資金計画をスムーズに行えるよう知識をお伝えします。
土地の相場を知ることで、建物本体にかかる費用を試算できますし、希望エリアの土地が現在の総予算では購入が困難だと分かるかもしれません。
首都圏で家を建てる場合は特に土地の値段は場所によって上下するため、事前に調べ方を知って効率的に土地を選びましょう。
・土地の相場の調べ方がわかる
・土地価格を見るときの注意点がわかる
目次
■土地価格相場の調べ方① 不動産売買サイトを元に調べる
■土地価格相場の調べ方② 公的価格を元に調べる
■土地の相場調査・土地選びの注意点
■東京都周辺で土地を検討している人へ
■ まとめ│土地を探すときは条件は緩めに広く見てみよう
建築実例

土地価格相場の調べ方① 不動産売買サイトを元に調べる

最初に紹介するのは「不動産売買サイト」を検索して調べる方法です。
不動産売買の仲介を行なう業者のホームページでは、販売中の多くの土地が、価格・広さ・条件や写真とともに掲載されています。
上手に活用して、希望するエリアの相場を把握しましょう。
希望するエリアの物件を確認する
最初に、あなたが「住みたいと思うエリアの物件を確認」しましょう。
確認する物件はひとつではなく、できるだけ多くの住宅用地を確認します。
複数の物件を見ていると「おおよそこれくらいの値段で販売されている」と気づくでしょう。
可能であれば、より詳しく物件の情報を確認して「価格が安い、または高い理由」を考えると相場観はさらに磨かれます。
土地への要望の整理を行なう
次に「土地に対する要望の整理」を行います。
多数の土地の写真・情報を見ていると「この土地は暗いから嫌だな…」「この土地は見晴らしがよくて良いな」「スーパーが遠いから不便かな」といった土地に対する要望が出てくるでしょう。
当然、よい条件があれば土地の価格は上がり、悪い条件があれば価格は下がります。
条件によって土地の値段に上下があることを認識することも、相場観を養うために必要な経験になります。
気に入る土地があったら見に行く
相場を知るためには「土地を実際に見に行くこと」も大切です。
土地は書かれている諸条件だけで判断できず、実際にその土地に行かないと、よい土地・悪い土地を判断することはできません。
価格が安くても、周辺の土地の雰囲気が悪かったり、進入路が狭かったり現地に行かないと分からないことはあります。
土地の相場を把握するために、ぜひ様々な土地に足を運んでみましょう。
土地価格相場の調べ方② 公的価格を元に調べる

土地の相場を知るには「公的価格」を元にするのも手です。
「路線価」「公示地価」「基準値標準価格」が主なもので、公表されている金額を元にして相場を計算できます。
さらに「不動産取引価格情報」では実際に取引された金額を確認できるので、活用を検討してもよいでしょう。
「路線価」道路に面する宅地の1m2あたり価格が公表される
土地の相場を知るうえで用いられることの多い指標は「路線価」です。
国税庁が3年に1度価格を見直す路線価は、特定の道路に面する土地の1平方メートルあたりの金額を公表します。
実際に取引される価格の目安は路線価を0.8で割り戻した金額で、形状や角地かどうか、各種施設との距離などによって価格が変動します。
主要な市街地で定められることが多いですが、郊外や地方都市では定められていない場合もあるので、その場合は他の指標を参考にしましょう。
「公示地価」毎年発表される鮮度の高い目安
「公示地価」は国土交通省が定めるもので、地域の中で標準的な価値・地勢の場所を選択して価格を算出、公表するものです。
毎年更新されるため、路線価など複数年に一度更新される指標と比べて最新の価格を知ることができます。
公示価格は実際に売買される価格より1割ほど安価に設定されるため、あくまで参考値としての数値あることを認識しましょう。
「基準値標準価格」郊外の土地の目安に
公示地価が国が定めたものである一方「基準値標準価格」は都道府県が公表する価格です。
公示地価と比べて都市部以外、例えば郊外の住宅地や商業用の地域、農地や山林の価格も表示されているので、取引の少ない郊外や田舎の地域で土地を求める場合に利用されます。
「不動産取引価格情報検索」実際の取引額がわかる
最後に紹介するのは国土交通省が運営する「不動産取引価格情報検索」を用いる方法です。
選択したエリアで実際に売買された価格を表示するため、土地の相場を調べるにはぴったりなシステムです。
一方で個人につながる情報は排除されたうえで公表されているので、細かい条件や立地を確認することはできず、相場より安い、または高い金額で行われた取引も含まれるので注意しましょう。

土地の相場調査・土地選びの注意点

売り出されている土地の分だけ、価格や特徴があり、中には購入するべきでない「気をつけるべき土地」もあります。
そういった土地は安価で売り出されていることもあるので、注意しましょう。
妙に安い土地は理由がある
同じエリア、同じ土地の広さなど、条件は似通っているのに「妙に価格が安い土地」は注意が必要です。
土地に安くなる要因があるかもしれないからです。
土地が安価になる要因で代表的なものは「建築条件付き」の土地です。
決められたハウスメーカーで家を建てることを条件に土地の価格が安価に設定されているので、建築条件付きの土地は相場より安く表示されていると認識しましょう。
ほかにも、土砂崩れなど「災害に関係する指定の範囲内」に入っているなど、相場と比べて明らかに安い価格で販売されている場合は理由があることを疑いましょう。
予算の上限は決めておく
「予算の上限を決めておく」ことも土地の相場を知り、土地を選ぶときに大事なポイントです。
様々な土地を見ていると、土地に対する目が肥えて悪条件が目についてしまいます。
少しでも条件に合わない土地を除外し、よい条件の土地だけを追い求めた結果、土地にかける費用が上がってしまい結果として建物本体にかける費用が少なくなります。
土地探しの初期段階でしっかりと資金計画を立て、予算の上限を決めておくことで条件を追い求めてしまう状態を避けましょう。
東京都周辺で土地を検討している人へ

最後に、首都圏エリアで建築を検討している人へ相場の調べ方や土地探しのコツをお伝えします。
区ごとに坪単価が大きく異なる
首都圏の不動産価格の特徴は「エリアによって坪単価に大きな差」が生じることです。
隣接するエリアでも、川を挟んで隣同士の地区で価格に幅が生じるのは珍しいことではありません。
少しでも土地の価格を抑えたい場合は、希望エリアの隣接地域も含めて検討してみましょう。
希望エリアが高額な場合、郊外も検討してみて
希望するエリアが人気の地区で、土地の価格が高額な場合は「郊外を検討」してもよいでしょう。
テレワークが浸透してきて、働き方に多様性が生まれてきている昨今、郊外に土地を求めて駐車場や広い庭を確保した暮らしも検討の余地があります。
広い土地を取得できることに加えて、土地の価格を抑えられれば建物のグレードをアップさせることも可能です。
まとめ│土地を探すときは条件は緩めに広く見てみよう

土地の相場の調べ方や土地選びの注意点について解説しました。
土地価格はエリアによって大きく異なるので、建築予定地を少しずらすだけでも坪あたりの単価が安くなります。
希望するエリアを1箇所に絞らず、隣接するエリアや郊外も含めて相場を確認し、あなたにとって最良の選択をしましょう。
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