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「リビングまわりをスッキリさせるために”壁掛けテレビ”を採用してみたいな…」
このように、配線の見えない綺麗なテレビまわりを目指して、壁掛けテレビを採用してみたいと思う人もいるでしょう。
実は、壁掛けテレビは建築後に検討すると後悔することが多く、どのような工事が必要でどういった特徴があるかを把握したうえで設計段階で検討するべきです。
本記事では、壁掛けテレビのメリットとデメリット、さらに工事の手順を説明したうえで壁掛けテレビを設計段階で検討するべき理由を3つ紹介します。
適切な施工を行えばメリットの多い壁掛けテレビについてしっかり勉強して、満足の行く団らんを実現しましょう。
・壁掛けテレビのメリット・デメリットがわかる
・壁掛けテレビの工事手順がわかる
・壁掛けテレビを設計段階で考えるべき理由がわかる

壁掛けテレビのメリット

最初に壁掛けテレビのメリットを紹介します。
住宅展示場やおしゃれなお家で採用されることの多い壁掛けテレビ、その利点を確認しましょう。
配線が見えずスッキリしたリビングに
壁掛けテレビを採用することで、テレビのまわりで悩みがちな配線を隠し、スッキリとしたリビングを実現できます。
テレビボードを設置する一般的な置き方では、テレビやオーディオ、レコーダーなどの配線が見えてしまい、雑然とした雰囲気が出てしまいます。
テレビの裏側から壁内に配線を通し、テレビボード内部や別に用意した部屋に配線を送る壁掛けテレビなら、視認できる範囲に配線は見えません。
ホコリが溜まらず掃除が楽
ホコリが溜まらないことも大きな利点です。
通常のテレビの配置方法では、テレビ裏の配線部分にホコリが溜まり美観を損ねます。
さらに溜まってしまったホコリはトラッキングと呼ばれる火災を誘発することもあり、放置すると火事になる恐れも。
一方で配線に絡まるホコリは掃除をするのが大変で、ついつい掃除を後回しにしてしまいます。
壁掛けテレビを導入すれば、絡み合う配線がないので掃除が楽で、そもそもホコリが溜まりにくくなります。
テレビが転倒する心配がない
日常生活の安全性の面でも、テレビを壁掛けにする効果が発揮されます。
テレビは支持台が細く、一方で画面が大きく不安定な構造です。
子供が遊んでいるときに手をかければ簡単に転倒してしまい、子供に向かって落下したりテレビが割れたりして危険です。
壁掛けであれば強固な金具に取り付けているので、万一手をかけても落下の可能性が低くなります。
壁掛けテレビのデメリット

メリットがあればデメリットもあります。
しかし、壁掛けテレビのデメリットは設計段階で入念に検討することで避けられるものなので、弱点があることを認識して対策を立てましょう。
金具や設置費用の分コストが上がる
最近のテレビは大型化しており重量も相当なもので、支えるための金具や下地設置に費用がかかります。
金具は無名メーカーの安価なものから、有名メーカーの製品まで様々な種類が販売されていますが、長期的にかつ安全に使用するために信頼のおけるメーカーの金具を利用しましょう。
また、金具を設置する場所もどこでもいい訳ではなく、しっかりとした下地を設計・施工段階で準備するようにしましょう。石膏ボードでも設置はできますが、一定の厚さを持つ木下地を建築の段階で準備しておくと長い目で見て安心です。
設計時に想定していた高さと、施工後にソファなどに座ってみたときのちょうどいい高さが異なる場合もあるので、高さ方向の調節ができるように下地は上下方向とも余裕をもって設置しておきましょう。
一度設置すると動かせない
壁掛けテレビは一度設置すると動かせず、家具の配置を変えたくてもテレビの位置がネックで模様替えに支障がでることがあります。
前項で解説したとおり、壁掛けテレビは下地と金具を使って設置します。別の場所に動かしたい、または高さを変更したいと思っても大変な手間がかかります。
動かせたとしても、元々設置していた場所には金具や日焼けの跡が残り、目立ってしまいます。
ライフステージの変化で模様替えを行う可能性が高い場合は、通常の置き方にするか、壁掛けテレビを置く可能性のある場所にも下地を増やしておきましょう。
レコーダー・ゲーム・オーディオの置き場所に困る
テレビは単体で使うこともありますが、レコーダーやゲームなどと一緒に使うことも多く周辺機器の置き場所に困ることもあるでしょう。
テレビだけが壁に上手に納まっても、周辺機器に向けて配線が伸びれば美観が悪くなり、使用するごとに出し入れすると利便性が低下します。
現在では、テレビとレコーダーが同じメーカーであれば、テレビのリモコンでレコーダーが動かせる場合があったり、リモコンの電波を中継する機器が販売されていたりします。壁掛けテレビを綺麗にかつ便利に利用したいなら、周辺機器を上手に利用したり収納方法を工夫するなどして対策をとりましょう。

壁掛けテレビの施工手順

実際に壁掛けテレビを施工する手順を見てみましょう。
手順を把握しておくことで、どういった部品が必要で設計段階で考えておくべきことは何かを意識できます。
①下地となる木材を探す
設置予定箇所には木下地が入っていますが、壁紙などの仕上げが完了したあとは、どの位置に下地があるか目視できないので、下地センサーを用いて下地を探します。
②テレビ本体と壁に取り付け用の金具を装着する
テレビ本体、及び下地を確認した壁に取り付け用の金具を設置します。
テレビ側の金具は装着する位置が決まっているので問題ありませんが、壁側の金具は一度設置すると位置の変更ができないので、特に高さは実際に使用するソファなどに座りながら慎重に検討します。
上下左右にチルトしたり、首振りできる金具も販売されているので、設置場所に不安を感じる人は金具についても検討を加えましょう。
③壁側の金具にテレビを掛けて固定する
壁とテレビに金具がつけられれば、金具所定の方法で固定して配線処理を行い、完成です。設置後は定期的に金具の緩みなどをチェックしましょう。
特にアームが稼働するタイプは、頻繁に動かすことで固定したネジなどに緩みが生じる場合があります。テレビの落下を避けるために、定期的なメンテナンスを施すようにしましょう。
設計段階で検討するべき理由3選

メリットデメリットとともに、壁掛けテレビを設置する手順を解説しました。
最後に、改めて壁掛けテレビを設計段階で検討しておくべき理由を確認しましょう。
壁掛けテレビは設計段階で検討すると「安くなる」
設計段階で検討することで、壁掛けテレビを実現するための費用が安くなります。
テレビを掛けるための補強工事・目立たない場所にコンセントを設置する電気工事・新たに設置する周辺機器置き場など、壁掛けテレビを後付けすると別途費用が必要になります。
設計当初から考えておくことでこれらの費用を削減できます。
壁掛けテレビは設計段階で検討すると「強くなる」
設計段階からテレビを掛けることが分かっていれば、下地に強度の高い柱や合板を設置できます。
結果として、強い下地に金具を取り付けられ、壁部材のたわみや壁紙の剥がれなど不具合が生じにくくなります。
壁掛けテレビは設計段階で検討すると「綺麗になる」
設計当初から考えておくことで仕上がりも綺麗になります。
金具の位置、コンセントの位置、周辺機器の位置を理想的な場所に確保でき、配線を見せず使いやすい壁掛けテレビが実現可能です。
まとめ│早めに考えて綺麗なテレビまわりを手に入れよう

周辺機器を置く場所の関係で、壁掛けテレビは間取りに大きな影響を与えます。
配線が見えず、掃除もしやすい理想的なテレビまわりを手に入れたい人は、設計の初期段階で要望を伝えることが大切です。
しっかりと検討を加えて、配線に悩まされないスッキリした空間を実現しましょう。
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