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「玄関ポーチにはタイルが使われることが多いけど、どうして?」
「タイルを使うメリット・デメリットが知りたい」
建材メーカーが販売している玄関用のタイルは、色や機能など特色ある商品が多く、享受できるメリットがたくさんあります。
一方で、デメリットがあることも確かです。
玄関ポーチにタイルを使用するか、「メリットとデメリットを確認してから決めましょう」。
また、タイル以外にもモルタルやコンクリート洗い出しなど、様々な仕上げがあるので、一緒に紹介します。
玄関の雰囲気を決めるデザイン的な視点からも、洗いやすさなど機能的な視点からも納得してからポーチの素材を確定しましょう。
・玄関ポーチをタイルにするメリットがわかる
・玄関ポーチをタイルにするデメリットがわかる
・玄関ポーチ以外の仕上げのことがわかる
玄関ポーチをタイルにするメリット
玄関ポーチにタイルが使われる場面が多いことからも分かるとおり、タイルには使用するメリットが多くあります。
本記事では分かりやすく5つにまとめたので、それぞれ紹介していきます。
①デザイン性が高い
タイルは各建材メーカーが高品質な製品を多く売り出しており、「おしゃれな製品」が多いです。
選択できるデザインの幅も広く、真っ白なタイルから黒色のタイルまで、手触りもつるつるなものからザラザラなものまで、多くの選択肢があります。
選択肢が多いため、家本体のテイストが和風でも洋風でも、外壁の色が何色でも必ず合う色味・デザインのものがあります。
②耐久性が高い
「耐久性の高さ」もタイルを選択する理由のひとつです。
タイルの製造方法はおおまかに以下のとおり。
- 石を砕いた主原料を金型に充填し、プレス機で押し固める
- 整形した材料に釉薬を塗る
- 焼成処理を行い完成
つまり、磁器や陶器と同じように石を元にした主原料を高温焼成した、とても安定した性質を持つ製品なのです。
長期的に安定していることは当然として、傷や摩耗にも強いため頻繁に人が出入りする玄関でも安心して利用できます。
唯一、硬い重量物をタイルに落とすと食器が割れるように、タイルも欠けが生じたり割れたりすることがあります。
③水に濡れても滑りにくい(製品による)
「水に濡れても滑りにくい」ことも大きなメリットです。
玄関は雨が吹き込む日には濡れることもあり、ツルツルと滑りやすい製品だと危険に感じることがあります。
タイルの中には、ザラザラとした表面になる加工を施した製品が多数あり、雨や雪の日でも安心して足を踏み入れることができるでしょう。
滑りにくさを重視する場合は、建材メーカーのカタログに滑りにくいことが書かれている製品を選択しましょう。
④お手入れが楽
「日々のお手入れが楽」なのも大きなメリットです。
玄関は大人、子供、宅配業者、様々な人が集まり踏んでいく場所です。
常に綺麗にしたいと考えても、掃除に時間がかかれば熱量も失われてしまいます。
タイルの玄関は吸水性が低いことが多く、水気や汚れを浸透させることがありません。
このため、ホウキ1本で掃くだけでも十分綺麗になりますし、水で流して掃除するのも簡単です。
⑤比較的安価
「お値段がこなれている」ことも、よく使われる理由のひとつです。
モルタルなど、安価に施工できる仕上げと比べるとコストがかかりますが、天然石などの製品と比べると安価で、価格帯はちょうど真ん中くらいと考えましょう。
その割に天然石のような風合いを持つタイルも多く、気軽に高級感の演出ができる素材といえます。
注意する点は、タイルの値段もピンからキリまであり、高額なものは天然石に匹敵する値段で販売されているので、デザインと値段とのバランスを見ながら決定しましょう。
玄関ポーチをタイルにするデメリット
次に、玄関ポーチをタイルにするデメリットを見ていきます。
しかし、タイルには指摘するほどのデメリットがなく、タイルを選ぶとき、施工するときの注意点になります。
単一色だと汚れが目立つ
タイルの製品群の中には、混じり気のない真っ白、または真っ黒の製品もあります。
こういった製品は玄関をおしゃれに演出できる一方で、「玄関まわりで発生する土や砂汚れが付着したときに目立ちます」。
頻繁に掃除できるならストレスになりませんが、汚れが気になるのを嫌う方は複数色が混じる色のタイルを選択しましょう。
タイルに浮きが生じる可能性がある
タイルのデメリットというより、施工不良にあたりますが「浮きが生じる場合」があります。
タイルの施工は下地にモルタルを塗り、そこにタイルを貼り付ける方法で行います。
このとき、モルタルの量が不足していたり、タイルを圧着する力が不足する場合は、一定期間が経過してタイルが浮いてくる場合があります。
製品の問題ではないので、信頼できる工務店に依頼して浮きが生じることを防ぎましょう。
また、タイルには10センチ角、20センチ角、30センチ角と複数のサイズの製品が販売されています。浮きが気になる人は、1枚あたりの大きさが大きな製品を選択すると浮きが生じる可能性が低くなるでしょう。
玄関ポーチに使われるその他の素材
玄関ポーチにタイルが使われる理由が、メリットとデメリットの整理で分かりました。
では、タイルの他に玄関ポーチに使われる素材はないのでしょうか。
主には2つ、モルタル・洗い出し、それぞれ特徴を見てみましょう。
モルタル仕上げ
モルタル仕上げは、セメントに水を混ぜて作ったペースト状の素材で仕上げる手法です。
メリット
モルタル仕上げのメリットに挙げられる1つめは、「費用がかからない点」です。
タイルや天然石であれば素材を購入する必要がありますが、モルタル仕上げは住宅建築に必ず使用する素材で仕上げるので安価に済ませることができます。
2つめは「デザイン性が高い」ことです。
モルタルは乾燥するまでの間にホウキで掃いて模様をつけたり、逆にコテで押し込んで鏡のような平滑な仕上げにすることもできます。
色味が少なくシンプルな印象を与えられるので、外壁や玄関ドアを目立たせたい場合に用いてもよいでしょう。
デメリット
モルタル仕上げのデメリットは「見た目を綺麗に維持することが難しい」点です。
モルタルは暑さ・寒さで微妙に膨張・収縮を繰り返しており、どんなに丁寧に施工しても施工後すぐ、または少し月日が経って亀裂が生じます。
亀裂をモルタルで塞ぐこともできますが、新旧のモルタルに色の違いができ、目立ってしまいます。
また、土の汚れや油もの(灯油など)で一度シミがついてしまうと綺麗にするのは困難です。
洗い出し仕上げ
洗い出し仕上げは、モルタル仕上げの原料の中に綺麗な玉砂利を混ぜ、施工後に水で徐々に洗い流して玉砂利を露出させる方法です。
メリット
玉砂利のメリットは、砂利部分で凹凸が生まれて「独特の風合いが生まれ高級感が得られる」ことです。また、同時に素朴な風合いも醸し出すことができ、洗い出しならではのデザインが得られます。
採用しているお家が少ないので、洗い出し仕上げにするだけで特別感が出るでしょう。
デメリット
デメリットとして挙げられるのは、「施工費用が高くなる」ことです。
洗い出し仕上げは職人技の領域で、熟練工が担当することになります。必要となる工程も多くなるので、材料費・人件費の分高額な仕上げです。
また、どんなに上手に施工しても噛み合わせが悪い砂利部分は取れてしまうので、気になる人には向かないでしょう。
まとめ│建材メーカーのタイルは優れた素材
玄関ポーチにタイルが勧められる理由を確認するため、メリットとデメリットについて整理しました。
確認できたことは、玄関ポーチに使用するのに適していて、多くの種類の色・デザイン・機能があるということです。
他の素材にもメリットはありますが、こだわりがなければタイルの中から好みのデザインを選択してもよいでしょう。
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お家の顔になる玄関まわりのデザイン、素材のこと、気になったら相談してみてくださいね。