目次
「照明ってたくさん種類があって、どれがいいか分からない…。」
設計段階にある人も、これから家づくりを始める人も、照明の種類の多さに迷っていないでしょうか。
注文住宅の成否を決める照明、その種類や色、選び方を解説します。
照明の選び方で生活の質は大きく変わります。
本記事を読んで、適切な照明を選択できるようになりましょう。
・照明の種類と選び方がわかる
・照明の後悔ポイントがわかる
照明の種類
冒頭でもお伝えしたとおり、照明には種類がたくさんあり、それぞれ特徴が異なります。
照明ごとに解説するので、どんな特徴があるのか確認してみてくださいね。
シーリングライト
- 部屋全体を均一に照らす
- 多くの製品は工具なし、素人でも取り付けられる
- 製品がたくさん出ていて、安いものから高いものまで選べる
シーリングライトは日本の住宅で最も普及している照明です。
天井に張り付くように設置される、丸い形の照明を想像してください。
製品によっては調光・調色機能もついているので、幅広い目的で使用することができます。
ダウンライト
- 照明の直下だけを照らす
- 掃除やお手入れの手間がかからない
- 使用する場所によっては眩しさを感じる
ダウンライトは天井に穴を開けて埋め込むタイプの照明です。
照明が表面に出ないのでスッキリとした天井に仕上げることができます。
他の照明と比べて特徴的なのは照明本体が見えないことで、インテリア性を重視する場合は多用することになるでしょう。
スポット的に照らすので、明暗を作りやすくリラックスできる雰囲気を作るのにも適しています。
スポットライト
- 天井付け、壁付け、床置きのタイプもありデザインが豊富
- 使い方によっては眩しさを感じる
スポットライトは壁や天井から飛び出したランプで、照らす方向を自由に選択できる照明です。
飾った絵を目立たせるといった、特定のものを照らす目的で使われます。
近年は壁を照らして間接照明のように使用する場面も増えています。
使い方次第で実用性もデザイン性も獲得できる照明です。
ペンダントライト
- 種類が豊富で選択できるデザインが多い
- インテリア性が高く、部屋のアクセントに
ペンダントライトは天井から吊り下げるタイプの照明で、ダイニングテーブルで使用する場面が多くみられます。本体は天井から降りてきて低い位置に固定されるので、家事を行ううえで邪魔に感じることもあります。
ダイニングテーブルとお料理を照らすことが主目的になるので、部屋全体を明るく照らしたいときに使う照明ではありません。
ブラケットライト
- 種類が多く、選択できるデザインの幅が大きい
- 陰影をつくり部屋の雰囲気をよくすることが主目的
- 照明本体自体がインテリアになる
ブラケットライトは壁面に取り付ける照明で、デザイン性に富んだ製品が多く販売されています。
漆喰や珪藻土など凹凸が強く出る仕上げの壁に使うと、仕上げが際立ちおしゃれに見えるでしょう。
建築化照明
- 家と一体化するため、灯具が見えないなど高いデザイン性が得られる
- 壁や天井を照らすことで、一度反射した柔らかい光が得られる
建築化照明は、建物と照明を一体化することで照明器具を見せず、すっきりした空間が得られる照明です。
設計者のデザイン次第でどんな照明も作れる一方で、設計・施工の手間がかかるので費用が高づくのがデメリットです。
照明の選び方
どんな照明があるのか分かったところで、具体的に照明の選び方を解説します。
選択次第で日々の使い勝手やインテリア性が変わるので、照明は慎重に選びましょう。
必要とする明るさ
照明を取り付ける部屋で「必要となる明るさ」を決めましょう。
対象とする場所を明るく照らすことが照明を取り付ける理由です。
デザインが優れていても、明るさが不足して本を読んだり作業するのに支障が出てはいけません。
本を読む場所か、ゴロンと横になりくつろぐ場所なのか、どんな使い方をするのかを明確にしましょう。
直接照明と間接照明
照明には「直接照明と間接照明」があります。
直接照明は光源からの光で照らしたい対象を直接照射するもので、間接照明は一度壁や天井を反射させた光で対象を照らすものです。
例えば、本を読む場合は一定以上の光が求められるので直接照明を選択し、くつろぎを得たい場合は間接照明で柔らかな光を浴びる、といった使い分けが考えられます。
光の色を意識する
光には色があり、市販の電球では「電球色・温白色・昼白色」と区別され販売されています。
電球色は黄色みがかった暖かみのある色合い、昼白色は白っぽく無機質な色合い、温白色はその中間の色味です。
部屋の使用目的によって適した光の色も異なり、勉強や読書をするときには昼白色、くつろぎの時間は電球色といった使い分けをしましょう。
製品によっては色の切り替えも可能なので、迷う場合は調色機能付きの製品を選んでもよいでしょう。
注文住宅の照明「後悔ポイント」
最後に注文住宅の照明で「後悔しやすいポイント」を4つご紹介します。
ダイニングテーブルの位置がズレた
最初の失敗は「ダイニングテーブルと照明の位置ズレ」です。
ダイニングの照明を考える時に、テーブルの中心に照明を配置するように設計しますが、テーブルの大きさや配置が変わってしまうと照明の位置との間にズレが生じます。
テーブルの明るさにムラが生じてしまい外観上も綺麗ではないので、先にテーブルの寸法や種類を確定するようにしましょう。
暗くなってしまった
間接照明を多用したお家に多い後悔ですが、雰囲気を重視しすぎたあまり「部屋全体が暗くなってしまい生活に支障が出る」場合があります。
家を建築する満足度を高めるためにはデザインも必要ですが、本を読む・パソコンを読むなど作業するために必要な照度を確保することが大切です。
本を読む想定の場所にはスポット的にダウンライトの設置を検討したり、暗いかもしれないと思う場所にはコンセントを配置し建築後にフロアランプを設置するなど、建築後のことを考えて照明計画ができれば暗さを感じることは少ないでしょう。
ダウンライトが眩しい
ダウンライトのような直接照明は、光源から出た光が直接目に入ってしまうと「眩しさを感じることがあります」。
特に、和室や寝室といった横になる場合がある部屋では、寝転んで上を向くと眩しさを感じることが多いでしょう。
横になることが予想されるお部屋では直接照明を設置するとともに、リラックスするための間接照明も取り入れる工夫をしましょう。
照明スイッチの位置を間違えた
「照明スイッチの位置を誤った」ことによる後悔です。
例えば、リビングから2階に上がるときに階段の入口にスイッチがなければ、一度リビングの電気を消して真っ暗な中で階段に行く必要があります。
ほかにも、寝室の照明スイッチを入り口1箇所にしていたところ、就寝時に一度ベッドから出る必要が出てしまった、という後悔もあります。
1箇所ごとに照明スイッチの位置は問題ないか、もっといい場所はないか、動線を想像しながら確認することで満足いく位置にスイッチを取り付けられるでしょう。
まとめ│照明は使い所を認識して適材適所使おう
注文住宅で悩むことの多い照明の種類や選び方を解説しました。
たくさん種類があるように見える照明も、種類別に分けると6つしかなく、それぞれの特徴をつかんでおけば迷うことはありません。
大事なことは設計士に照明計画を任せず、お部屋ごとに照明の位置や種類は問題ないか、スイッチの位置に不便を感じることはないかを確認することです。
自分で納得したうえで照明計画を作れば、紹介したような後悔が起きる心配はありません。
本記事を参考にして、満足行く照明計画を立ててみてくださいね。
ネクストハウスでは、自宅にいながらプロに相談できる「おうちでオンライン相談」を実施しています。
照明のことを考えていて、疑問が生じてしまったらお気軽に相談してみてくださいね。