「千葉県で大きな地震が起きる可能性はあるのか」、「自分が住むエリアはどのくらい危ないのか」とお考えの方へ。
千葉県では複数の大地震が想定されており、同じ県内でもエリアによって想定される被害が異なります。
そこで本記事では、千葉県で想定されている5つの地震とエリア別のリスク、過去の被害記録、今からできる6つの対策を解説します。
千葉県での土地探しや地震への備えを進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
このコラムを読んだら分かること
・千葉県が2026年5月に更新した被害想定によると、県内最大震度7、全壊・焼失は最大で約113,600棟となっています。
・太平洋側では最大12.8mの津波が想定され、早い地域では20分前後で到達すると予想されています。
・地震への備えは、エリアごとのリスク把握と建物性能の向上の両軸で進めることが大切です。

千葉県で大地震は想定されているのか

結論として、千葉県では複数の大地震が想定されており、県内最大震度7に達するケースも示されています。
千葉県は、2026年5月に地震被害想定調査の結果を公表しました。
この調査で県が想定対象としたのは、千葉県北西部直下地震、大正型関東地震、房総半島東方沖の地震の3つです。
加えて、国の想定に基づく首都直下地震と南海トラフ巨大地震についても、県内の被害想定が公表されています。
千葉県に関係する主な5つの地震と、県内で想定されている被害は次のとおりです。
| 地震名 | 規模 | 県内の最大震度 | 県内で想定される主な被害 | 公表元/公表時期 |
|---|---|---|---|---|
| 千葉県北西部直下地震 | Mw7.3 | 6強 | 全壊・焼失 約76,000棟/死者 約2,400人 | 千葉県(2026年5月) |
| 大正型関東地震 | Mw7.9〜8.0 | 7 | 全壊・焼失 約33,800棟/死者 約920人 | 千葉県(2026年5月) |
| 房総半島東方沖の地震 | Mw8.5 | 7 | 全壊・焼失 約113,600棟/死者 約42,100人 | 千葉県(2026年5月) |
| 首都直下地震(都心南部直下) | - | 6強 | 全壊・焼失 約19,000棟/死者 約900〜1,400人 | 内閣府(2013年12月) |
| 南海トラフ巨大地震 | - | 5強 | 全壊・焼失 約1,700棟/死者 約1,800人 | 内閣府(2025年3月) |
被害が最も大きいとされる房総半島東方沖の地震は、今回の調査で新たに設定されました。
九十九里平野で見つかった津波堆積物の調査から、記録に残っていない大規模な津波をもたらす地震が約1,000年前に発生していた可能性が示されたためです。
国による長期評価は行われていないものの、発生した場合の影響が大きいと県が判断しました。
また、前回の想定では震度分布などを示すにとどめていた大正型関東地震についても、県は経過年数とともに発生可能性が高まっているとして、今回から詳細な被害を算出しました。
なお、これらの数値は特定の日に地震が起こることを予知するものではありません。
実際の地震が想定を超える場合もあるため、備えを考えるための目安として参考にしてください。
首都直下地震への対策や被害想定について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
〈関連コラム〉首都直下地震に効果的な備えと対策|想定される被害・今からできることを解説
エリアによって変わる主なリスク

千葉県では、同じ県内でもエリアによって警戒すべきリスクが分かれます。
太平洋側の沿岸部では津波が、内陸部と東京湾岸では揺れと液状化が課題です。
沿岸部で想定される津波の高さ
房総半島東方沖の地震では、太平洋側の沿岸部の一部で10mを超える津波が想定されています。
千葉県が公表した市町村別の最大津波水位と到達時間のうち、水位が高い地域は次のとおりです。
| 市町村 | 最大津波水位 | 到達時間 |
|---|---|---|
| いすみ市 | 12.8m | 21分 |
| 銚子市 | 12.5m | 43分 |
| 一宮町 | 12.1m | 36分 |
| 御宿町 | 11.5m | 22分 |
| 長生村 | 11.3m | 37分 |
| 勝浦市 | 10.6m | 20分 |
| 館山市 | 9.1m | 41分 |
| 白子町 | 8.9m | 38分 |
| 南房総市 | 8.4m | 22分 |
| 鴨川市 | 8.0m | 19分 |
早い地域では、発生から20分前後で津波が到達する想定です。
情報を確かめてから動き出すのでは間に合わない場合があります。
一方、同じ房総半島東方沖の地震でも、東京湾側は想定される状況が異なります。
最大津波水位は船橋市が1.9m、市川市が1.8m、浦安市が1.7mと、太平洋側より低い想定です。
到達時間は184分から186分で、避難までにおよそ3時間の余裕がある計算になります。
ただし水位が低くても浸水は起こるため、自宅周辺の想定はハザードマップで確かめておきましょう。
内陸部で問題になる揺れと液状化
内陸部や東京湾岸では、津波よりも揺れと液状化が大きなリスクになります。
千葉県北西部直下地震では、震源に近い県北西部の東京湾岸に加えて、震源からやや離れた利根川沿いでも震度6強の想定です。
震源からの距離だけでは、揺れの大きさを判断できないことが分かります。
この地震による建物被害の内訳を見ると、揺れによる全壊が約42,000棟、火災による焼失が約31,800棟、液状化による全壊が約2,100棟と想定されています。
液状化による被害は、前回想定の約1,700棟から増加しました。
液状化が起こりやすいのは、河川がつくった沖積低地や、海沿いの埋立地です。
2011年の東日本大震災では、東京湾岸の埋立地で大規模な液状化が発生しました。
千葉県は、震度5弱から6強までの揺れの強さごとに液状化の可能性を250mのメッシュで示した液状化しやすさマップを公開しています。
あわせて、地盤の硬さから相対的な揺れやすさを図にした揺れやすさマップも用意されました。
土地を検討する段階でこの2つのマップを候補地ごとに確認しておくと、地盤改良の必要性や避難のしやすさを候補地どうしで比べられます。
〈参照〉千葉県 液状化危険度・液状化しやすさ・揺れやすさマップ
理想の土地の探し方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
〈関連コラム〉【理想の土地の探し方】注文住宅を建てる前に知っておきたいポイント
過去に千葉県を襲った大地震の記録

千葉県は、歴史的にも繰り返し大地震の被害を受けてきた地域です。
地震調査研究推進本部がまとめた記録から、過去に千葉県を襲った大地震を振り返ります。
| 発生年 | 地震名 | マグニチュード | 主な被害 |
|---|---|---|---|
| 1677年(延宝5年) | 磐城・常陸・安房沖の地震 | 8.0 | 房総で溺死者246人余、家屋全壊223棟余 |
| 1703年(元禄16年) | 元禄地震 | 7.9〜8.2 | 県南部を中心に死者6,534人、全壊9,610棟 |
| 1855年(安政2年) | 安政江戸地震 | 6.9 | 下総地方を中心に死者20人、全壊82棟 |
| 1923年(大正12年) | 関東大震災 | 7.9 | 死者・行方不明者1,342人、全壊31,186棟 |
| 1987年(昭和62年) | 千葉県東方沖の地震 | 6.7 | 死者2人、全壊16棟 |
| 2011年(平成23年) | 東日本大震災 | 9.0 | 死者22人、全壊807棟 |
被害が突出しているのが、1703年の元禄地震と1923年の関東大震災です。
いずれも県南部を中心に大きな被害が出ており、現在の想定を考えるうえでの土台になりました。
ただし、今回の想定に含まれるのは関東大震災と同じ大正型で、より規模の大きい元禄地震クラスは想定対象に入っていません。
千葉県に被害をもたらす地震は、相模湾から房総半島南東沖のプレート境界付近で起こるもの、関東地方東方沖合のプレート境界付近で起こるもの、陸域のさまざまな深さで起こるものという3つのタイプに分けられます。
タイプが異なれば揺れ方も被害の出方も変わるため、1つの想定だけを見て安心しないことが大切です。
地震に備えるために今からできる6つの対策

ここからは、千葉県で暮らすうえで実践したい6つの対策を解説します。
1. 住んでいるエリアの想定リスクを調べる
最初に行いたいのは、ご自宅や候補地で何が起こると想定されているかの確認です。
千葉県は被害想定の結果を地図上で確認できるページを整備しており、市町村もハザードマップを公開しています。
確認したいのは、想定震度、津波の浸水想定と到達時間、液状化のしやすさ、急傾斜地の位置、指定避難所までの経路です。
同じ市町村でも、町丁目が変われば想定は変わります。
市全体の傾向ではなく、町丁目まで絞って確認することが大切です。
県の被害想定は250mのメッシュを単位に計算されているため、番地単位の判定はできません。
土地を探している段階であれば、候補地を比べる基準の1つとして使えます。
2. 土地の地盤と成り立ちを確認する
次に確認したいのは、その土地がどのように形成されたのかという点です。
かつて水田や池だった場所、河川沿いの低地、海を埋め立てた造成地は、地盤がやわらかく液状化が起こりやすい傾向があります。
古い地形図や航空写真、地名の由来、周辺の造成記録などから、過去の姿をたどれるケースもあります。
ただし、最終的な地盤の強さは、その土地で行う地盤調査の結果で判断することが大切です。
地盤改良が必要になった場合の費用を、あらかじめ資金計画に見込んでおくと安心です。
3. 建物の耐震性能を確認する
被害を大きく減らせるのが、建物の耐震性能です。
県は、千葉県北西部直下地震を前提に、耐震化を進めた場合の全壊棟数を試算しています。
| 建物の状態 | 揺れによる全壊棟数 |
|---|---|
| 現状 | 約42,000棟 |
| 1980年以前の建物を1981年以降の耐震基準で補強 | 約14,000棟 |
| 1980年以前の建物を2001年以降の耐震基準で補強 | 約7,100棟 |
| すべての建物を2001年以降の耐震基準にした場合 | 約2,000棟 |
すべての建物が2001年以降の耐震基準相当になれば、揺れによる全壊は現状の20分の1以下まで減る計算です。
なお、新耐震基準は1981年6月1日以降、木造の接合部や壁量のバランスを強化したいわゆる2000年基準は2000年6月1日以降に建築確認を受けた建物へ適用されています。
表の年次は、建築年をもとにした統計上の区分です。
新築住宅を検討している方は、耐震等級まで含めて確認しましょう。
耐震等級3は、建築基準法が求める耐震性能の1.5倍の強さを示す等級です。
耐震性能の基準については、以下の記事で詳しく解説しています。
〈関連コラム〉耐震基準をおさらい!旧耐震と新耐震
どの程度の性能を選ぶべきか迷う場合は、専門家に相談しながら決める方法もあります。
ぜひネクストハウスの無料相談をご活用ください。
4. 火災への備えを整える
地震対策では見落とされやすいものの、被害の大きさでは火災も揺れに匹敵します。
千葉県北西部直下地震では、揺れによる全壊が約42,000棟であるのに対して、火災による焼失は約31,800棟と想定されています。
そこで有効なのが、一定以上の揺れを感知して電気を自動で遮断する感震ブレーカーです。
停電から復旧したときに、倒れた電気機器や傷ついた配線から出火する通電火災を防ぐ役割があります。
県は、感震ブレーカーの設置率を10%から25%へ引き上げ、建物の耐震化と家具の転倒防止を進めた場合、焼失が約21,300棟まで減ると試算しました。
分電盤に取り付けるタイプのほか、コンセントに差すタイプや、おもりで遮断する簡易タイプもあります。
あわせて、住宅用火災警報器の作動確認と消火器の設置場所も見直しておきましょう。
5. 家具の転倒防止を行う
家具の固定は、費用と手間の割に効果が大きい対策です。
千葉県北西部直下地震の想定では、住宅被害による死傷者が最も多くなるのは、多くの人が自宅にいる冬の早朝5時とされています。
建物が倒壊しなくても、室内で家具が倒れれば、けがや避難経路の遮断につながります。
固定したいのは、背の高い本棚や食器棚、冷蔵庫、テレビ、電子レンジなどです。
あわせて、寝室と子ども部屋には倒れると危険な家具を置かない配置を心がけてください。
ガラスの飛散防止フィルムや、扉が開かないようにする留め具も、あわせて検討したい対策です。
新築であれば、造作収納を選ぶことで家具の転倒そのものを防ぎやすくなります。
ただし、収納物の飛び出しは起こるため、扉の留め具はあわせて検討しましょう。
6. 備蓄と避難経路を確認する
最後は、発災後の生活と避難行動への備えです。
千葉県北西部直下地震では、2週間後でも避難所に約34.9万人、避難所以外に約52.3万人が身を寄せると想定されています。
水道の断水人口は最大で約257万人、停電率は約53%という試算です。
県は、水や食料などの生活必需品を最低3日分用意しておくよう呼びかけています。
道路の寸断などで支援物資がすぐに届かない期間を、各家庭でしのぐための日数です。
断水や停電はこれより長く続く可能性があるため、簡易トイレやモバイルバッテリーは余裕をもって備えておくと安心です。
沿岸部では、避難行動の速さが結果を大きく左右します。
房総半島東方沖の地震で想定される死者 約42,100人のうち、津波によるものが約40,200人を占めます。
これは冬の夕方18時に発生し、早期に避難する人の割合が低いケースの試算です。
同じ時間帯でも、全員が発災後すぐに避難を始めた場合は約8,200人まで減るとされています。
ご家族で避難場所と安否確認の方法を決め、実際に歩いて経路を確かめておくことが大切です。
エリア選びと建物性能の両輪で備える|ネクストハウスの家づくり

ここまで見てきたとおり、地震への備えは、どこに建てるかと、どのような建物を建てるかの両方で決まります。
片方だけを整えても、想定されるリスクを十分には抑えられません。
エリア選びでリスクの前提を整える
土地選びは、地震対策の出発点にあたります。
津波の浸水想定区域か、液状化しやすい地形か、急傾斜地に近いかによって、必要な対策の中身が変わるためです。
ネクストハウスは、東京、千葉、神奈川、愛知を中心に、土地探しから注文住宅までをまとめてご相談いただけます。
候補地の条件と、そこに建てられる住まいの性能や費用を、同時にご検討いただける体制です。
リスクの低い土地を選ぶ判断に加えて、その土地の特性に合わせて建物側の仕様を決める視点も欠かせません。
ただし、津波の浸水想定区域のように、建物の性能だけでは抑えにくいリスクもあります。
耐震等級3と長期保証で建物側の備えを固める
ネクストハウスでは、耐震等級3が標準仕様です。
さらに、最長60年の長期保証によって、引き渡し後の点検と維持管理まで見通せる仕組みを整えました。
耐震性能は、建てた時点だけでなく、経年劣化への対応までを含めて維持していくことが大切です。
なお、断熱性能は揺れによる被害そのものを減らすものではありませんが、被災後の暮らしを支える要素になります。
UA値0.46以下を目安とするG2仕様を基本としているため、停電や断水が長引く場面でも室温が下がりにくく、在宅での避難生活を続けやすくなります。
なお、仕様や性能値は建物のプランによって変わる場合があるため、個別のご計画では担当者に詳細をご確認ください。
〈関連ページ〉ネクストハウスの標準仕様
〈関連ページ〉ネクストハウスの安心と保証
千葉県の地震に関するよくある質問

ここでは、千葉県の地震に関するよくある質問を整理しました。
Q:自分の住所の地震リスクはどこで調べられますか?
千葉県と市町村が公開している資料を組み合わせると、住所単位で確認できます。
県は被害想定の結果を地図上で確認できるページを整備し、液状化しやすさマップと揺れやすさマップも公開しています。
〈参照〉千葉県 液状化危険度・液状化しやすさ・揺れやすさマップ
お住まいの市町村が発行するハザードマップでは、津波の浸水想定、指定避難所、避難経路まで確認可能です。
また、国土交通省のハザードマップポータルサイトも便利です。
同サイトの「重ねるハザードマップ」では洪水、土砂災害、高潮、津波などを地図上で重ねて確認できます。
地震の揺れや液状化については、同サイトの「わがまちハザードマップ」から自治体の資料へ進んで確認しましょう。
Q:内陸に住んでいれば津波の心配はないですか?
内陸であっても、津波の心配がないとは言い切れません。
津波は河口から川をさかのぼるため、海から離れていても河川沿いでは被害が発生する場合があります。
浸水の想定範囲は、各市町村のハザードマップで確認してください。
Q:耐震等級3にすれば倒壊しませんか?
耐震等級3は、地震後に無損傷であることや、倒壊しないことを保証する基準ではありません。
建築基準法が求める水準の1.5倍の力に耐えられる設計であり、倒壊しにくさを大きく高める指標です。
ただし、実際の建物の強さは、地盤の状態、施工の精度、経年による劣化にも左右されます。
想定を超える揺れが起きる可能性も、県の被害想定に注意事項として示されています。
等級を取得したうえで、地盤調査、施工品質の確認、引き渡し後の点検までを一体で考えることが大切です。
まとめ|想定を知り、エリアと建物の両面で備える

今回は、千葉県で想定されている5つの地震とエリア別のリスク、今からできる6つの対策について解説しました。
千葉県が2026年5月に公表した被害想定では、県内最大震度7、全壊・焼失は最大で約113,600棟と示されています。
太平洋側の沿岸部の一部では10mを超える津波が想定され、内陸部や東京湾岸では揺れと液状化が中心の課題になります。
一方で、想定は変えられなくても、備えによって被害を最小限に抑えることは可能です。
ネクストハウスでは、耐震等級3とUA値0.46以下を目安とするG2仕様を標準とし、最長60年の長期保証を備えた住まいをご提供しています。
千葉県での土地探しから住まいの性能まで、地震への備えを含めて検討したい方は、ネクストハウスへお気軽にご相談ください。
スタッフが、候補地の条件やご予算を丁寧に伺いながら、お客様の理想の住まいをご提案いたします。


















