「東京のベッドタウンはどこがおすすめなのか」、「住みやすさを何で比べればよいのか分からない」とお考えの方へ。
東京近郊のベッドタウンは、土地の取得費を抑えられるため、浮いた費用を建物の広さや住宅性能に回しやすい点が魅力です。
ただし、街の知名度や「なんとなく便利そう」という印象だけでエリアを決めてしまうと、通勤の負担や災害リスクの面で後悔につながります。
そこで本記事では、ベッドタウンを選ぶ4つの基準、方面別のおすすめエリア、土地代を抑えて建物に予算を回すコツについて詳しく解説します。
東京近郊で土地探しから家づくりをご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
このコラムを読んだら分かること
・ベッドタウン選びは、通勤時間・住居費・子育て環境・災害リスクの4つの基準で比較することで、後悔を避けられます。
・首都圏1都3県のうち土地取得費が建設費を上回るのは東京都だけで、最も低価格である千葉県との土地取得費の差は約2,350万円です。
・ベッドタウンでの家づくりは、土地代を抑えながら建物に適切に費用を回すことで満足度が高まります。

ベッドタウン│都心への通勤・通学拠点となる郊外の街

ベッドタウンとは、都心へ通勤・通学する人が多く暮らす郊外の住宅地です。
「東京のベッドタウン」という言葉には、大きく2つの範囲が含まれています。
1つは立川市や八王子市などの多摩地域といった、東京都内にありながら都心から距離を取ったエリアです。
もう1つは埼玉県・千葉県・神奈川県のように、県境を越えて東京都心へ通うエリアという意味合いもあります。
どちらも「東京都心へ通う人の住宅地」という点では共通しており、候補を都内に限定する必要はありません。
ベッドタウンのメリット・デメリットやニュータウンとの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
〈関連コラム〉ベッドタウンとは?メリット・デメリットなど簡単に解説│首都圏ではどこなのか、疑問にもお答えします
ベッドタウンを選ぶ4つの基準|通勤時間・住居費・子育て・災害リスク

家づくりの候補地を選ぶ際は、通勤時間・住居費・子育て環境・災害リスクの4つを基準に検討しましょう。
通勤時間|1日あたりの往復時間を平均データで把握する
通勤時間は、ほぼ毎日発生するため、暮らしの快適性や負担に直結する重要な条件です。
総務省の「令和3年社会生活基本調査」によると、平日に通勤・通学を行った人の1日あたりの平均時間は、全国で1時間19分でした。
これは往復の合計時間のため、片道に換算すると約40分になります。
都道府県別に見ると、上位4位を首都圏の1都3県が占めています。
| 順位 | 都道府県 | 通勤・通学時間(1日あたり) |
|---|---|---|
| 1位 | 神奈川県 | 1時間40分 |
| 2位 | 千葉県 | 1時間35分 |
| 2位 | 東京都 | 1時間35分 |
| 4位 | 埼玉県 | 1時間34分 |
| - | 全国 | 1時間19分 |
この表で注目したいのは、神奈川県の通勤時間は東京都より5分長く、埼玉県は東京都より1分短い結果です。
東京都に居ながらも通勤時間が長くなるのは、都内は多摩地域まで含めて広く、23区内から都心の職場へ通う場合でも乗り換えや徒歩の時間が積み重なるためだと考えられます。
つまり、通勤時間を決めているのは単なる県境ではなく、路線の使いやすさや駅から職場までの距離なのです。
通勤1時間の実態や、通勤手段ごとの違いについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
〈関連コラム〉通勤1時間はきつい?通勤手段別の実態とメリット、土地選びのポイントなどを解説
住居費|土地取得費の差が建物に回せる予算を決める
住居費は、土地と建物を合わせた総額で見るのが基本です。
住宅金融支援機構の「2024年度 フラット35利用者調査」から、土地付注文住宅を取得した方の平均額を1都3県別に整理しました。
| 都県 | 建設費 | 土地取得費 | 合計 | 敷地面積 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 3,469.4万円 | 3,838.2万円 | 7,307.6万円 | 125.0㎡ |
| 神奈川県 | 3,361.3万円 | 2,551.8万円 | 5,913.1万円 | 153.3㎡ |
| 埼玉県 | 3,654.4万円 | 1,713.6万円 | 5,368.0万円 | 223.7㎡ |
| 千葉県 | 3,510.6万円 | 1,483.7万円 | 4,994.3万円 | 248.4㎡ |
〈参照〉住宅金融支援機構 2024年度 フラット35利用者調査
表から、1都3県のうち、土地取得費が建設費を上回るのは東京都だけだと分かります。
東京都では土地に3,838.2万円をかけられている一方、建物には3,469.4万円と、4エリアで神奈川県の次に建物価格が抑えられています。
反対に埼玉県の建設費は3,654.4万円で、1都3県のなかで最も高い金額です。
このデータから、土地取得費が抑えられた分だけ、建物に予算を配分できることが分かります。
また、敷地面積の差も大きく、千葉県の248.4㎡は東京都の125.0㎡の約2倍にあたります。
ただし、このデータはあくまでも平均値です。
土地取得費の差額をそのまま建物へ回せるわけではなく、造成やインフラ整備など、目には見えにくい費用を想定しておく必要があります。
同じ都県の中でも駅からの距離や用途地域によって土地価格は大きく変わるため、目安として参考にしてください。
子育て環境|保育と教育の条件を自治体単位で確認する
子育て環境は、都県での比較だけでなく、自治体単位で調べることが重要です。
その理由は、保育所の入りやすさ、医療費助成の対象年齢、学童保育の受け入れ時間などは、隣り合った市区町村でも内容が異なるためです。
また、公園の多さや歩道の広さといった環境面は、地図や資料だけでは分かりません。
通学路の交通量、街灯の明るさや間隔、人通りの様子などは、その時間帯でなければ確認できない情報です。
候補地が絞れたら、平日の夕方など実際に生活する時間帯に現地を歩いてみるのがおすすめです。
災害リスク|ハザードマップで土地の条件を先に調べる
災害リスクは、ご家族や建物の安全性を確保するために欠かせない、土地選びの重要な要素です。
災害リスクを確認する際は、候補地のハザードマップを確認するのがおすすめです。
国土交通省と国土地理院が運営する「ハザードマップポータルサイト」では、住所を入力するだけで洪水・土砂災害・高潮・津波のリスクを地図上で重ねて確認できます。
〈参照〉国土交通省・国土地理院 ハザードマップポータルサイト
このポータルサイトから地震の揺れやすさや液状化の可能性について確認するには、サイト内から各自治体の公開資料ページへ進み、候補地ごとに確認するのがおすすめです。
【方面別】東京近郊のおすすめベッドタウン・人気エリア

ここからは、東京近郊のおすすめ・人気ベッドタウンを4つの方面に分けて紹介します。
埼玉方面|大宮・浦和・川口・所沢
埼玉方面のおすすめベッドタウンは、大宮・浦和・川口・所沢です。
これらのエリアは、都心へ向かう路線が複数重なる点が特徴です。
大宮駅は、JR各線と東武野田線が集まる大規模なターミナル駅で、新幹線も利用できます。
浦和は、文教地区として知られ、教育環境を重視するご家族から人気を集めています。
川口は、東京都との境に位置し、京浜東北線で都心方面へ向かいやすいエリアです。
所沢は、西武線沿線の拠点で、池袋方面への通勤しやすさに加え、駅周辺の再整備が進められています。
土地にゆとりを持たせつつ、都心方面へのアクセスも妥協したくないご家族に向いています。
千葉方面|松戸・柏・流山・船橋
千葉方面でベッドタウンとしておすすめなのは、松戸・柏・流山・船橋エリアです。
松戸と柏は、常磐線沿線の拠点で、上野・東京方面へ直通で向かえます。
流山はつくばエクスプレスの開業以降、子育て世帯の転入が続いてきたエリアです。
船橋は、JR総武線と東武野田線が乗り入れ、隣接する京成船橋駅からは京成本線も利用できます。
千葉県の平均敷地面積248.4㎡は1都3県で最も広く、庭や駐車スペースを計画に入れやすい条件がそろっています。
ただし、平地が多い分、水害リスクの確認が不可欠です。
安全・安心な暮らしを実現するためにも、候補地ごとにハザードマップを確認しておきましょう。
神奈川方面|横浜郊外・川崎・相模原・海老名
神奈川方面は、都心方面と横浜方面の2つの中心地を使い分けられる点が魅力です。
川崎は、東京都と横浜市の間に位置し、京浜東北線や東海道線で都心へ向かえます。
相模原市もベッドタウンとして人気ですが、市域が広く、駅ごとに使える路線が異なる点に注意しましょう。
例えば、相模原駅ではJR横浜線、橋本駅では京王相模原線、相模大野駅では小田急線を利用できます。
海老名駅は小田急小田原線・JR相模線・相鉄本線が乗り入れる乗り換え拠点で、駅前の再開発が進んでいます。
横浜市内で住みやすい区や街の特徴について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
〈関連コラム〉横浜市で住みやすい区・街はどこ?子育て・ファミリーに人気のエリアをご紹介
多摩方面|立川・八王子・調布・町田
多摩方面は、東京都内に住所を置きながら郊外の暮らしやすい住環境を実現しやすいエリアです。
立川は、JR中央線・南武線・青梅線が乗り入れる多摩地域の拠点で、隣接する立川北駅・立川南駅から多摩都市モノレールも使えます。
八王子は、JR中央線に加え、京王八王子駅から京王線も選べるため、行き先に応じて路線を使い分けられます。
調布は、京王線で新宿方面へアクセスしやすく、多摩川沿いの豊かな自然環境を身近に感じやすいです。
町田では、小田急線とJR横浜線の両方を利用でき、新宿方面と横浜方面のどちらにもアクセスしやすいです。
ただし、前述のとおり、「東京都内だから通勤時間が短い」とは限りません。
多摩地域から都心へ通う場合、埼玉県や千葉県の都心寄りのエリアより時間がかかるケースもあるため、紹介した4つの基準を総合的に判断することが大切です。
ベッドタウンで家を建てるコツ|「土地代」を抑えて建物に予算を回す

ベッドタウンで家を建てる最大のメリットは、都心より土地の取得費を抑えられる分、建物へ予算を回しやすい点です。
この配分をどう設計するかで、完成後の暮らしやすさが変わってきます。
土地で浮いた予算を住宅性能に配分する
先ほどの調査では、東京都と千葉県の土地取得費の差は約2,350万円でした。
この差額は、そのまま建物の広さや性能に振り向けられる金額です。
実際、埼玉県の建設費の平均は3,654.4万円で、東京都の3,469.4万円を185.0万円上回っています。
このデータから、郊外を選んだご家族が、建物のグレードを落としているわけではないと読み取れます。
ここで意識したいのは、建物にかけた費用が毎日の快適さとして返ってくるという点です。
家づくりでは、土地の価格差を「安く済ませるため」ではなく、「理想の暮らしを叶えるため」に適切に配分を行うことが大切です。
耐震等級3と断熱性能が標準仕様か確認する
住宅性能を比べるときは、どこまでが標準仕様で、どこからがオプションかを必ず確認しましょう。
同じ性能値でも、標準仕様に含まれる会社とオプション扱いの会社では、最終的な総額が変わる場合があります。
ネクストハウスでは、耐震等級3、G2仕様(UA値0.46以下)、トリプル樹脂サッシを標準仕様としています。
気密性能については、全棟で気密測定を実施し、C値0.5以下を性能の目安としている点も特徴です。
※G2水準は地域区分や地域補正の考え方があるため、候補地における性能(UA値)の扱いは個別に確認してください。
また、建物のプランや仕様によってC値0.5以下が保証されるものではないため、個別の条件は担当者にご確認ください。
ネクストハウスの標準仕様については、以下のページでご確認いただけます。
〈関連ページ〉ネクストハウスの標準仕様
土地と建物の総額で資金計画を組み立てる
土地から探す場合、土地と建物を切り離して考えると予算オーバーにつながる恐れがあります。
土地を先に決めてしまい、残った金額で建物を計画すると、性能を削る判断を迫られるのです。
注文住宅では、土地代と建設費のほかにも、以下のような費用が発生します。
- 登記費用や住宅ローン関連費用
- 火災保険料
- 地盤調査費や地盤改良費
- 外構工事費
- 引っ越し費用や家具・家電の購入費
とくに敷地が広いベッドタウンでは、駐車スペースやアプローチ、フェンスの面積が増えやすく、外構工事費が想定よりも膨らむ恐れがある点に注意しましょう。
土地探しの段階から総額の見通しを立てておくと、住宅性能を諦めずに計画を進められます。
東京のベッドタウンに関するよくある質問

最後に、東京のベッドタウンに関するよくある質問について、家づくりのプロの視点でお答えします。
Q:ベッドタウンからの通勤・通学は体力的に「きつい」ですか?
通勤時間の長さよりも、座れるかどうかと乗り換え回数が体力的な負担を左右します。
例えば、同じ片道50分でも、始発駅から座って通える場合と、混雑した電車で2回乗り換える場合とでは疲労の度合いが大きく変わります。
前述のとおり、平日の通勤・通学時間は東京都でも1時間35分です。
都内に住めば負担が小さくなるとは限らないため、候補地の最寄り駅から勤務先までの動きを朝の時間帯に一度試すことをおすすめします。
Q:リモートワーク中心でも、ベッドタウンを選ぶ基準は同じですか?
リモートワーク中心の場合、前述した4つの基準のうち、「通勤時間」の優先度は下がりますが、残る3つはむしろ重要度が増します。
在宅時間が長くなるほど、住宅性能や周辺環境が日々の満足度に大きく影響します。
将来的な勤務形態が変わる可能性も考えておくと、中長期的に快適な暮らしを実現可能です。
Q:ベッドタウンは車がないと生活しにくいですか?
車の必要性は、エリアによって大きく異なり、駅からの距離やバス路線の本数で判断できます。
候補地から最寄り駅までの距離が遠い場合や、バス路線の本数が少ない場合は、車が前提になるケースが多く、所有台数に応じた駐車場計画が必要になります。
Q:ベッドタウンの土地選びで見落としやすい点はありますか?
とくに見落とされやすいのが、敷地が広くなることで増える外構工事費と、造成地の地盤条件です。
土地取得費は安くても、地盤改良や擁壁の工事が必要になると総額が膨れ上がる恐れがあります。
また、前面道路の幅や接道の状況によって、建てられる建物の形や向きが制限される場合もあります。
土地選びの際は、建物のプランと合わせて土地の形状や特性を確認しておくことが大切です。
土地探しから家づくりを進めたい方は、ネクストハウスのオンライン相談をご活用ください。
スタッフがお客様のご要望を丁寧に伺い、家づくりを全力でサポートいたします。
まとめ|街選びと並行で「会社選び」も重要に

今回の記事では、ベッドタウンを選ぶ4つの基準、方面別のおすすめエリア、土地代を抑えて建物に予算を回すコツについて解説しました。
通勤時間・住居費・子育て環境・災害リスクを比べることで、後悔のない土地選びにつながります。
今回の内容を参考に、ベッドタウンで理想の住まいを実現しましょう。
土地探しから性能とご予算の両立まで、東京近郊での家づくりをネクストハウスと一緒に考えませんか。
ネクストハウスのスタッフが、ご希望のエリアやご要望を丁寧に伺いながら、最適な土地条件、住宅性能、資金計画をご提案いたします。
東京・神奈川・埼玉・千葉で土地探しからご相談いただけますので、候補地が固まっていない段階でもお気軽にお問い合わせください。




















