「埼玉県で注文住宅を建てる際の全体的な費用感を知りたい」方へ。
この記事では埼玉県内の注文住宅にかかる費用相場や人気エリアごとの価格帯、さらに予算内で家づくりを成功させるための具体的な工夫について解説します。
コラムのポイント
・埼玉県の注文住宅の相場を全国平均と比較し、わかりやすく説明します。
・埼玉県内のエリア別土地相場と、費用を抑えるための5つのポイントを紹介します。

埼玉県で注文住宅を建てる際の費用相場

埼玉県で注文住宅を建てる際にかかる、建築費用や土地取得費用の相場をご紹介します。
埼玉県における注文住宅の建築費用
埼玉県における注文住宅の建築費用は、以下のとおりです。
【注文住宅のみの全国平均と埼玉県の比較】
全国 | 首都圏 | 埼玉県 | |
建築費用 | 約3,861万円 | 約4,190万円 | 約4,058万円 |
敷地面積 | 334.5㎡ | 232.7㎡ | 302.5㎡ |
延床面積 | 119.5㎡ | 120.4㎡ | 124.2㎡ |
【土地付き注文住宅の全国平均と埼玉県の比較】
全国 | 首都圏 | 埼玉県 | |
建築費用 | 約3,406万円 | 約3,402万円 | 約3,560万円 |
敷地面積 | 249.9㎡ | 194.3㎡ | 235.6㎡ |
延床面積 | 111.2㎡ | 186.0㎡ | 113.4㎡ |
埼玉県で建物のみを建築した場合の費用は、平均で約4,058万円です。
全国平均の約3,861万円より約197万円高く、首都圏平均の約4,190万円と比べると約132万円安い傾向にあります。
延床面積の平均は約124.2㎡で、全国平均の119.5㎡と比べてやや広めです。
建物の広さに比例して費用も上がる傾向があるため、埼玉県の建築費用が全国平均を上回っている背景には、比較的ゆとりのある住宅設計が選ばれていることが挙げられます。
ただし、これらはあくまで建物のみの概算であり、別途、付帯工事費や外構費、設計費などが必要となる場合もあるため注意が必要です。
土地取得費用について
土地付き注文住宅にかかる土地取得費用は、以下のとおりです。
平均敷地面積 | 平均土地取得費用 | |
全国 | 249.9㎡ | 約1,498万円 |
首都圏 | 194㎡ | 約2,277万円 |
埼玉県 | 235.6㎡ | 約1,767万円 |
埼玉県で注文住宅を建てる場合の平均的な土地取得費用は、約1,767万円です。
全国平均より約269万円高い一方で、首都圏平均と比べると約510万円安くなっています。
埼玉県の平均敷地面積は約235.6㎡で、全国平均よりやや狭く、首都圏全体の平均と比べると広めです。
埼玉県は「首都圏の中では、比較的広い土地をやや抑えた価格で取得できる地域」といえます。
土地価格に影響する要因としては、駅からの距離や周辺の都市開発状況、用途地域などが挙げられます。
特に埼玉県内では、東京近郊エリアと、自然や敷地の広さを活かしやすい郊外エリアとで、土地価格に大きな差があるのが特徴です。
エリア別の土地相場については、後ほど詳しく解説します。
埼玉県の注文住宅にかかる総額費用
埼玉県で注文住宅を建てる際にかかる総額費用は、平均で約5,328万円と見込まれます。
ただし、これはあくまで平均値に基づく概算であり、実際の総額は以下のような条件によって大きく変動します。
- 延床面積や間取りの自由度
- 設備や仕様グレードの選定
- 土地の立地や形状(整形地、旗竿地など)
- 外構や付帯工事の内容(駐車場、塀、庭など)
- 住宅ローン手数料
- 登記費用
- 諸費用(火災保険料など)
資金計画を立てる際には、建物と土地の費用に加え、諸費用などを含めた試算が欠かせません。
埼玉県のエリア別土地価格と傾向

埼玉県内で注文住宅を建てる際の参考として、以下のエリアにおける土地相場を、埼玉県の「令和6年地価資料集」をもとに、注文住宅で一般的な200〜300㎡の敷地面積に換算してご紹介します。
- さいたま市浦和区
- 川口市
- 和光市
- 志木市
- 朝霞市
<出典>埼玉県ウェブサイト「令和6年地価資料集」
さいたま市浦和区|教育環境が整った文教エリア
さいたま市浦和区の住宅地における地価公示の平均価格は、1㎡あたり39万4,000円です。
さいたま市浦和区で、200〜300㎡の広さに換算した土地相場は、約7,880万円〜約11,820万円です。
文教エリアとして知られ、教育環境が整っていることから、ファミリー層に人気があります。
また、JR浦和駅を中心に商業施設も充実しており、生活利便性の高いエリアです。
川口市|東京都に隣接する人気エリア
川口市の住宅地における地価公示の平均価格は、1㎡あたり23万8,700円です。
川口市で、200〜300㎡の広さに換算した土地相場は、約4,774万円〜約7,161万円です。
東京都心へのアクセスが良好で、再開発が進んでいます。
川口駅周辺には商業施設や高層マンションが立ち並び、都市機能が充実しています。
和光市|若い市民が多く暮らす街
和光市の住宅地における地価公示の平均価格は、1㎡あたり28万1,000円です。
和光市で、200〜300㎡の広さに換算した土地相場は、約5,620万円〜約8,430万円となります。
和光市駅は、東京メトロ有楽町線・副都心線の始発駅であり、都心への通勤に便利な立地です。
和光樹林公園の広大な緑、荒川の雄大な流れ、市内各所に見られる湧き水や緑豊かな斜面林が、都市生活に彩りを添えています。
志木市|都心部からのアクセスに優れた住宅都市
志木市の住宅地における地価公示の平均価格は、1㎡あたり24万8,300円です。
志木市で、200〜300㎡の広さに換算した土地相場は、約4,966万円〜約7,449万円です。
志木市にはJR埼京線や東武東上線が通っており、都心部まで20〜25kmと近距離にあることから、多くの人が暮らす住宅都市として発展してきました。
カッパの伝説にちなんで、志木市内各所ではカッパの像を目にすることができます。
朝霞市|東京に近い人気のベッドタウン
朝霞市の住宅地における地価公示の平均価格は、1㎡あたり25万8,800円です。
朝霞市で200〜300㎡の広さに換算した土地相場は、約5,176万円〜約7,764万円となります。
朝霞市には、東西に東武東上線、南北にJR武蔵野線が通っており、東京都心部やさいたま市中心部へのアクセスが良好です。
公園や緑地も多く、子育てしやすい環境を求める方に人気があります。

埼玉県で注文住宅の費用を抑えるための5つのポイント

埼玉県で注文住宅を建てる際には、理想の住まいを実現するために「どこまでこだわるか」「どこで調整するか」を見極めることが、予算内での家づくりを成功させる鍵となります。
建築費や土地取得費を抑えるための具体的な5つの工夫をご紹介します。
建物の形状や延床面積をシンプルに抑える
凹凸の多い外観や複雑な間取りは、施工の手間や構造材の量が増えるため、コストが上がる原因になります。
たとえば、総2階建ての四角いプランは、基礎や屋根の面積を最小限に抑えられるため、コストパフォーマンスに優れています。
水まわりを集中配置して配管コストを抑える
キッチン、浴室、トイレ、洗面室などの水まわり設備は、分散させると配管距離が長くなり、工事費用が高くなります。
1階と2階の水まわりを縦に揃えるといった「水まわり集中型」の設計にすることで、給排水工事やメンテナンスの効率も向上し、コスト削減につながります。
定額制住宅プランを活用する
注文住宅では、キッチンや浴室、外壁材などを自由に選べる一方、過剰なグレードアップによって費用が膨らみやすくなります。
見た目やカタログスペックだけで選ぶと、使用頻度に見合わない高額な設備を導入してしまうケースも少なくありません。
ネクストハウスでは、「面積に応じた定額制プラン」をご用意しています。
建築面積ごとに価格が明確に設定されており、設計や仕様の変更によって大幅に金額が変動する心配がありません。
すべてのプランで高断熱・高耐震といった高性能住宅を標準仕様で提供しており、「価格は抑えたいけれど、住宅の性能には妥協したくない」という方にもおすすめです。
ネクストハウスの定額制住宅について詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
土地の条件に柔軟に対応する
人気エリアの整形地(四角形で整った土地)は価格が高くなりやすい一方で、旗竿地や高低差のある土地は価格が抑えられていることがあります。
設計上の工夫が必要ですが、その分の予算を建物や設備に回すことが可能です。
土地探しの段階から施工会社と連携し、建築コストとのバランスを考慮した土地選びを心がけましょう。
補助金や税制優遇を活用する
国や自治体が実施する補助制度や税制優遇を上手に活用することで、初期費用を実質的に軽減することが可能です。
代表的な制度は、以下のようなものがあります。
また、埼玉県の市町村では、三世代同居や移住を希望する方に対して助成金を給付している自治体が数多くあります。
埼玉県の公式サイトに掲載された以下の情報も、参考にしてみてください。
<参考>埼玉県ウェブサイト:同居・近居、住宅リフォームに関する助成等
埼玉県での注文住宅づくりに関するよくある質問

最後に、埼玉県で注文住宅を検討される方からよく寄せられる質問にお答えします。
埼玉県で注文住宅を建てるには、どれくらいの年収が必要ですか?
埼玉県で注文住宅を建てた方の平均年収は、約632万円〜約747万円とされています。
住宅ローンの月々返済額を手取り収入の25%以内に抑えるのが目安とされており、借入可能額は金利や返済期間によって異なります。
まずは、資金計画のシミュレーションから始めるのがおすすめです。
<参照>住宅金融支援機構:「フラット35利用者調査 2023年度集計表」
注文住宅と建売住宅、どちらが良いですか?
初期費用だけを見ると、建売住宅の方が割安な傾向がありますが、注文住宅は間取りや性能を自由に設計できるため、長期的な住みやすさや資産価値に優れています。
自分たちの暮らしに合った住まいを検討されている方には、コスト以上の満足が得られる注文住宅がおすすめです。
埼玉県で土地を探す際の注意点はどのようなものがありますか?
土地選びでは「駅からの距離」や「用途地域」だけでなく、建築時にかかる追加費用の有無(地盤改良・高低差・整地の必要性など)にも注意が必要です。
また、旗竿地や変形地は価格が抑えられる一方で、設計や日当たりに工夫が求められるため、施工会社と連携して検討を進めることが重要です。
まとめ
埼玉県で注文住宅を建てる際には、建築費用や土地価格、エリアごとの特性を踏まえ、総合的に資金計画を立てることが大切です。
相場を正しく理解し、費用を抑える工夫や補助制度を活用することで、予算内でも満足度の高い住まいを実現できます。
信頼できる住宅会社に相談し、自分たちの暮らしに合った家づくりを一歩ずつ進めていきましょう。

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