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2025年にマイホームを計画している方の中には、「GX志向型住宅」という住宅がどのようなものか疑問に思っている方もいると思います。
令和6年度補正予算案として決定された「子育てグリーン住宅支援事業」で、すべての世帯が最大160万円の補助金対象となったことから、「GX志向型住宅」に注目が集まっています。
この記事では、長く住み継がれる住まいづくりを手掛ける「ネクストハウス」が、以下の項目をわかりやすく解説します。
コラムのポイント
・GX志向型住宅とはどんな住宅なのかを、わかりやすく解説!
・GX志向型住宅のメリット・デメリット
・GX志向型住宅を建てるための施工業者選びのポイントも押さえましょう

GX志向型住宅とは

GX志向型住宅とは、「グリーントランスフォーメーション(GX)※」という脱炭素社会の実現を目指す取り組みの一環として、ZEH水準や長期優良住宅を大きく上回る性能を持つ次世代型の住宅のことです。
日本政府は、2050年までにカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を達成することを目標に掲げています。
GX志向型住宅は、家庭部門におけるエネルギー消費削減を通じ、この目標の実現に貢献します。
※グリーントランスフォーメンション(GX):温室効果ガスの排出量削減を、経済成長のきっかけとする取り組みのこと。
GX志向型住宅が対象となる「子育てグリーン住宅支援事業」の概要

子育てグリーン住宅支援事業は、2030年度までに新築住宅の省エネ基準義務化を推進するとともに、既存住宅の省エネリフォーム支援や、物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯を支援することを目的としています。
新築住宅の補助対象
子育てグリーン住宅支援事業における新築住宅の補助対象および補助額は以下のとおりです。
<GX志向型住宅>
対象世帯:すべての世帯
工事内容:
- 注文住宅の新築
- 新築分譲住宅の購入
- 賃貸住宅の新築
補助額:160万円/戸
<長期優良住宅>
対象世帯:子育て世帯
工事内容:
- 注文住宅の新築
- 新築分譲住宅の購入
- 賃貸住宅の新築(主たる入居世帯を子育て世帯等とするもの)
補助額:
- 既存住宅の解体が必要な場合:100万円/戸
- 上記以外:80万円/戸
<ZEH水準住宅>
対象世帯:子育て世帯
工事内容:
- 注文住宅の新築
- 新築分譲住宅の購入
- 賃貸住宅の新築(主たる入居世帯を子育て世帯等とするもの)
補助額:
- 既存住宅の解体が必要な場合:60万円/戸
- 上記以外:40万円/戸
ただし、以下の地域は補助対象外となるため、必ずハザードマップや施工業者に確認をとりながら土地選びを行なってください。
- 「土砂災害特別警戒区域」に立地する住宅
- 「災害危険区域」に立地する住宅
- 「立地適正化計画区域内の居住誘導区域外」かつ「災害レッドゾーン内」で建設された住宅で、3戸以上の開発、または1戸もしくは2戸で規模1000㎡超の開発によるもので、市町村長の勧告に従わなかった旨が公表された住宅
- 「市街化調整区域」かつ「土砂災害警戒区域」または「浸水想定区域」に該当する区域に立地する住宅
<引用>国土交通省ウェブサイト:子育てグリーン住宅支援事業について
既存住宅のリフォーム時の補助対象
子育てグリーン住宅支援事業における補助対象のリフォーム工事および補助額は以下のとおりです。
<Sタイプ>
補助要件:必須工事
- 開口部の断熱改修
- 躯体の断熱改修
- エコ住宅設備の設置
附帯工事(必須ではありませんが補助対象です)
- 住宅の子育て対応改修
- バリアフリー改修 など
補助額:必須工事3種のすべてを実施した場合、上限60万円/戸
<Aタイプ>
補助要件:上記の必須工事3種のうち、いずれか2種を実施
補助額:上限40万円/戸
<引用>国土交通省ウェブサイト:子育てグリーン住宅支援事業について
DRに対応したリソース導入拡大支援事業(名称仮)との併用が可能
「DRに対応したリソース導入拡大支援事業」は、子育てグリーン住宅支援事業と併用が可能な補助金です。
子育てグリーン住宅支援事業の対象となる住宅にDR※に活用可能な家庭用等蓄電システムなどを導入する場合、申請の対象となります。
補助金額は未定ですが、補助率は1/3以内を予定されています。
※ディマンド・リスポンスの略称。電力需要を制御して電力需給バランスを調整する仕組み。
GX志向型住宅に該当する条件をわかりやすく解説

GX志向型住宅を建築するためには、以下の条件を満たす設計を施工業者に依頼する必要があります。
- 断熱性能等級が「6以上」であること
- 再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率が「35%以上」であること
- 再生可能エネルギー設備を含めた一次エネルギー消費量の削減率を「100%以上」であること
断熱性能等級が「6以上」であること
断熱性能等級とは、住宅の断熱性能を表す基準であり、GX志向型住宅では断熱性能等級を「6以上」にする必要があります。
たとえば、東京都における断熱性能等級「6以上」とは、東京ゼロエミ住宅水準Bと同等のUa値0.46以下の断熱性能を有する必要があります。
<参照>公益財団法人東京都環境公社のウェブサイト:燃費の良いおうちのパンフレット
Ua値とは、住宅の床や壁、窓などから外へ逃げる熱量を表す数値です。
数値が小さいほど外に逃げる熱量は少なくなるため、断熱性能が高いことを意味します。
再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率が「35%以上」であること
GX志向型住宅を新築する際、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備を導入しない場合、一次エネルギー消費量を国が定めた基準より35%以上削減する必要があります。
上記の基準を達成するためには、以下のような高性能な住宅設備を導入する必要があります。
- 複層ガラスまたは三層ガラス
- 樹脂サッシ
- 省エネ性能が高いエアコン、照明器具
- 高効率の給湯器 など
再生可能エネルギー設備を含めた一次エネルギー消費量の削減率が「100%以上」であること
GX志向型住宅を新築する際、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備を導入する場合は、太陽光発電などでエネルギーを創り、住宅で消費するすべてのエネルギーをまかなえる住宅に設計する必要があります。
ただし、寒冷地では、この数値が「100%以上」ではなく「75%以上」の削減が条件となります。
GX志向型住宅とZEH住宅・長期優良住宅の違い

子育てグリーン住宅支援事業におけるGX志向型住宅と他の省エネ住宅との主な基準の違いは、その目的にあります。
GX志向型住宅とZEH水準住宅は、高い省エネ性能を求められる一方、長期優良住宅は、高い耐久性を長期間維持できる住宅にすることを目的としています。
以下は、補助申請の条件の違いです。
GX志向型住宅
すべての世帯が対象です。
補助金申請の条件は以下のとおりです。
- 断熱等性能等級が6以上
- 一次エネルギー消費率を35%以上削減
- 基準一次エネルギー消費量から100%削減
ZEH住宅
18歳未満の子供を有する子育て世帯、または夫婦どちらかが39歳以下の若者夫婦世帯が対象です。
補助金申請の条件は以下のとおりです。
- 強化外皮基準(断熱性能等級が5以上)
- 一次エネルギー消費量を20%以上削減
長期優良住宅
18歳未満の子供を有する子育て世帯、または夫婦どちらかが39歳以下の若者夫婦世帯が対象です。
補助金申請の条件は以下のとおりです。
- 耐震等級が1〜3以上
- 断熱等性能等級が5以上
- 一次エネルギー消費量等級が6以上 など
他にも詳細な申請条件がありますが、正式に公開される2025年3月末から4月初めに公式サイトで確認してください。
GX志向型住宅のメリット・デメリット

GX志向型住宅は、光熱費削減による経済的メリットがある一方、導入時に考慮が必要なデメリットも存在します。
GX志向型住宅のメリット
GX志向型住宅の主なメリットは、以下のとおりです。
- 高い省エネ性能による光熱費削減
- 環境への貢献
- 太陽光発電や蓄電池を導入することでエネルギー供給の安定性向上や自給自足を実現
- 高断熱性能により、夏は涼しく冬は暖かい室内環境を維持し、住み心地が向上
- 室内外の温度差が少ないことで、ヒートショックのリスクを軽減し、健康的な暮らしが可能
- 補助金対象となるため、初期費用を大幅に軽減できる
GX志向型住宅のデメリット
GX志向型住宅の主なデメリットは、以下のとおりです。
- 初期費用が高い
- 高度な省エネ性能を実現するためには、施工業者の技術力が重要
- 太陽光発電や蓄電池、給湯設備などの省エネ設備には寿命があり、定期的なメンテナンスや交換費用が発生する
- 一部の地域や立地によって、GX志向型住宅の条件を満たすのが難しいケースがある
GX志向型住宅を建てるための施工業者選びのポイント

GX志向型住宅は、高い省エネ性能や再生可能エネルギー設備を取り入れた設計・施工において、専門的な知識と高い技術力が求められます。
GX志向型住宅を建築するためには、以下の条件を満たした施工業者を選ぶことがポイントです。
- 補助金対応の設計・施工が可能な業者:GX志向型住宅は、厳しい基準を満たす必要があります。設計段階から基準を満たす提案ができる業者を選びましょう。
- 省エネ住宅の施工実績:過去に省エネ住宅やZEH住宅を施工した実績が豊富な業者を選びましょう。
- 補助金申請のサポート体制:補助金の申請には、書類作成や提出期限の厳守が必要です。補助金制度に詳しく、申請手続きをサポートしてくれる業者を選ぶことが大切です。
GX志向型住宅を建築する際は、高性能な住宅を実現できる技術力と、補助金申請に対応したサポート力を兼ね備えた施工業者を選びましょう。

まとめ
2025年の新築補助金において大きな注目を集めているGX志向型住宅は、次世代型住宅です。
省エネ住宅に興味がある方は、補助金を活用してGX志向型住宅を検討してみてください。
ネクストハウスでは、快適性抜群の高断熱住宅や高性能設備、太陽光パネルの設置などで豊富な実績があります。
GX志向型住宅を検討中の方は、お気軽にご相談ください。
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