目次
吹き抜けはおしゃれで素敵ですが「エアコンが効きにくいのでは?」と不安に感じる声も多いです。
そこで本記事では、吹き抜けのエアコン計画方法についてご紹介していきます。
具体的な注意点もまとめているので、新築計画の参考にしてみてください。
コラムのポイント
・吹き抜けにエアコンを設置する際のポイントが分かります!
・おすすめの設置場所や間取りをチェック!
吹き抜けのエアコンでよくあるデメリット
ここでは、吹き抜けのエアコンでよくあるデメリットについてご紹介します。
エアコンは生活に欠かせない設備なので、新築計画時には必ずチェックしておきましょう。
エアコンが効かない・効率が良くない
吹き抜けは天井が高くて空間の容積が大きくなるため、エアコンが効きにくいと感じることがあります。
特に暖房の場合、暖かい空気が上昇する性質が影響して、下層部分が冷えたままになるのがデメリットです。
冷房では逆に冷たい空気が床付近にたまりやすく、上部まで十分に冷えないケースがあります。
適切なエアコン選びと空気の流れを工夫することが重要ですが、構造上の制約で難しい場合も多いです。
電気代が高い
吹き抜けではエアコンの稼働時間や出力が増加しやすく、結果として電気代が高くなる傾向があります。
広い空間を冷暖房するためには、通常のエアコンではなく大型の機種や複数台のエアコンが必要になることもあります。
また暖房の場合は床暖房を併用したり、冷房ではサーキュレーターを長時間使用したりと、追加の電力を要する対策も必要です。
これによりランニングコストが増加し、特に長期的な観点で見た場合、維持費が家計の負担となってしまう点がデメリットです。
エネルギー効率を向上させるためには、断熱性能を高めたり、省エネ性能に優れたエアコンを導入したりする工夫が求められます。
適切な設置位置が分からない
吹き抜け空間ではエアコンの設置位置がパフォーマンスに大きく影響しますが、最適な位置を見つけるのが難しい点がデメリットです。
例えば高い位置に設置した場合、冷房時には冷気が下に降りにくく、暖房時には熱気が上部に溜まりやすくなることがあります。
一方で低い位置に設置すると、空気の循環が悪化して冷暖房の効率が下がる可能性があります。
さらに配管や配線の制約によって設置位置が限られてしまう場合もあるため、注意が必要です。
そのためプロのアドバイスを基に、エアコンの性能や吹き抜けの形状に応じた設置計画を立てることが重要です。
吹き抜けのエアコンの決め方
ここでは、吹き抜けでのエアコン位置の決め方の基本を整理しておきます。
ベースとなる考え方を知っておくことで、ご自宅の間取りに合わせて計画しましょう。
1階と2階の間の高さに設置する
吹き抜け空間にエアコンを設置する際、「1階と2階の中間にあたる高さ」に設定することが多いです。
この位置はバランスが取れた場所とされ、暖房時には熱が上昇しすぎるのを防ぎ、冷房時には冷気が床に溜まりすぎるのを防げます。
また吹き抜け空間全体の空気を循環させるために、適切な気流を作りやすいというメリットもあります。
さらに脚立に上れば手が届く高さなので、メンテナンスや交換の際にも作業が比較的楽です。
広さに応じた畳数タイプにする
吹き抜け空間に適したエアコンを選ぶ際、空間の広さに応じた畳数タイプを選定することが重要です。
吹き抜けは通常の部屋と異なり天井が高いため、空間全体の体積が大きくなります。
そのためエアコンのカタログに記載された適用畳数を確認する際には、通常の平天井の部屋よりも余裕を持った能力の製品を選ぶ必要があります。
さらに部屋の断熱性能や窓の面積も影響を与えるため、カタログスペックだけでなく現場の条件を考慮した選定が重要です。
適切なエアコンを選ぶことで、快適性や電気代のバランスを上手に保ちましょう。
部屋の形状によっては1台で可能
吹き抜け空間でも、部屋の形状によってはエアコン1台で十分に冷暖房が可能な場合があります。
例えば吹き抜けの広さが比較的小規模で、空気の流れが妨げられにくいケース等が当てはまります。
リビングの一部や階段周辺のみ等、部分的な吹き抜けの場合には通常の居室と変わらないことも多いです。
また最新の高性能エアコンは大風量と広い気流範囲を持つ製品が増えており、広い範囲をカバーすることも可能です。
ただし効率を高めるためには、サーキュレーターや天井ファンなどを併用して空気循環を補助する工夫も検討しましょう。
吹き抜けのエアコン計画ポイント|冷房編
ここでは、吹き抜けの「冷房」に関するポイントをご紹介します。
シーリングファンを設置する
シーリングファンを使用すると、空気を上下に循環させることで温度ムラを軽減する効果が期待できます。
これにより、効率的に空調を行き渡らせることが可能です。
またファンの動作はエアコンの負担軽減に貢献するため、結果的に電気代の節約にもつながります。
デザイン性の高いシーリングファンを選べば、インテリアとしても空間にアクセントを加えられて、機能性と美観を兼ね備えた選択となります。
サーキュレーターを併用する
吹き抜け空間の冷房には、エアコンとサーキュレーターの併用も効果的です。
この方法は空間全体の温度を均一に保ち、エアコンの設定温度を抑えられるため省エネにも寄与します。
またサーキュレーターは設置や移動が簡単で、比較的低コストで導入できる点もメリットです。
吹き抜けのエアコン計画ポイント|暖房編
ここでは、吹き抜けの「暖房」に関するポイントをご紹介します。
床下エアコンにする
暖かい空気は上昇しやすいため、下層部分が冷えたままになることがあります。
そのため「床下エアコン」を導入する場合もあります。
暖気を床面から直接供給することで、足元から効率的に暖められるのがメリットです。
ただし設置には事前の配管工事や計画が必要なため、建築段階で早めに検討するようにしましょう。
床暖房を組み合わせる
吹き抜け空間の暖房に床暖房を組み合わせることで、快適性と効率性を大幅に向上させられます。
床暖房は放射熱によって足元から直接暖めるため、暖気が上昇して吹き抜けの上部に溜まってしまうというデメリットを軽減できます。
これにより下層部分での温度ムラが少なくなり、居住空間全体が均一な暖かさに保てるためおすすめです。
またエアコンの使用頻度を抑えられるので、電気代の節約や乾燥の軽減にもつながります。
特に床暖房とエアコンを併用することで、速やかな温度調整と長時間持続する暖かさの両方を実現できます。
設置にはコストがかかりますが、長期的な視点で見れば快適な住環境と効率的なエネルギー消費を両立できる選択肢です。
快適性を重視する場合には、ぜひ検討してみましょう。
まとめ
本記事では、吹き抜けのエアコン計画のポイントについてご紹介してきました。
吹き抜けは天井が高くて開放的ですが、その分空調計画には配慮する必要があります。
本記事でご紹介した内容を参考に、ぜひ素敵な住宅計画を立ててみてはいかがでしょうか?
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