目次
いつかは家を建てよう、憧れのマイホームを持とう、と夢を描いている人は多いのではないでしょうか。この夢を実現するためには、沢山の準備が必要です。もちろんそれだけでなく、踏み出すタイミングも重要です。
これから一軒家を購入する場合、どのような準備が必要なのか、どんなタイミングで踏み出せばいいのか、今回はお金と住環境に絞ってまとめてみました。
このコラムのポイント
・一軒家購入のタイミングは、年齢は30〜40歳代、希望物件価格の2割ほどの頭金が溜まった段階でローン完済がなるべく早くできる時期を、多くの人が選択しています。
・頭金以外にも、手付け金、仲介手数料、不動産取得税、固定資産税など、住宅購入には多くの資金が必要になります。
・このコラムを読んでいただくことで、住宅購入時期の目安が分かり、今後の購入に向けての計画を立てやすくなります。
建築実例
いつ?一軒家を購入するタイミングと準備を考えてみる
一軒家の購入は、物件以外にも多くの資金が必要になる上、将来設計や家族構成など様々なことを加味した上で決定していかなければなりません。いつ、どのように決断して行ったのか、すでに一軒家の購入を決めた方のデータを参考に見てみましょう。
年齢は?
国土交通省が住宅購入者の市場調査を行った『H28年度住宅市場動向調査』では、
世帯主の年齢をみると、注文住宅(新築)と分譲戸建住宅、分譲マンションでは30 歳代が最も多く、注文住宅(建て替え)とリフォーム住宅では「60 歳以上」 が5 割程度で最も多い。中古戸建住宅、中古マンションでは「30 歳代」と「40 歳代」がそれぞれ3割程度。民間賃貸住宅では「30 歳未満」と「30 歳代」がそれぞれ3 割程度。
とあります。
一軒家を購入するのは、30〜40代が一番多いようです。
次に、世帯主の年齢を一次取得・二次取得別に見てみましょう。一次取得者は、初めて住宅を購入した世帯、二次取得者は2回目以上の取得となる世帯のことをいいます。
一次取得者は、全ての住宅の種類において「30 歳代」が最も多く、次いで「40 歳代」が続く。 二次取得者は、注文住宅、分譲マンション、中古戸建住宅、中古マンションに おいて「60 歳以上」が最も多い。分譲戸建住宅では「30 歳代」、「40 歳代」が多い。
とあります。
いずれにしろ、30〜40代は働き盛りで、給与も若い頃よりももらえるようになり、マイホーム購入がより現実的に思えてくる年代です。それだけでなく、子どもが生まれたり小学校に上がったりと、家計の見直しを行う時期、というのもあります。
20代で仕事での自信をつけ様々な経験をした後で、30代以降、家族の基盤づくりや人生設計を固めるために家づくりを行う方が多いようです。
頭金は?
頭金は、物件価格の中の、購入時に『現金で支払う分』のことを指します。最近では、頭金が0円でも住宅ローンを組むことは可能ではありますが、その分住宅ローンの借り入れが増えてしまい、毎月の返済額が増えてしまいます。
物件価格の2割程度の頭金は用意できるのが理想です。
もし、3,000万円の物件を購入するのであれば、住宅ローンの頭金は少なくとも600万円は必要、ということになります。しかし20歳代の平均貯蓄額は約350万円と言われており、全てを住宅ローンの頭金に使ったとしても足りません。30代になると、平均貯蓄額は約650万円にはなりますがこの貯蓄全額を住宅ローンの頭金にしてしまうことは現実的ではありません。
一軒家を購入することを現実的に捉えているのであれば、なるべく早い段階で資産形成を行い、マイホーム購入につなげていく必要があります。
完済時期は考えた?
住宅ローンの利用条件のひとつに、完済時の年齢があります。多くの金融機関が80歳を目安にしているため、45歳を過ぎてくると長期ローンの完済時の年齢が80歳を超えてしまうため、35年ローンが組みにくくなってくるのが現状です。
また、平均寿命はどんどん伸びているにも関わらず、今のところ定年退職は65歳で、この年齢を過ぎてしまうと、収入は基本的に年金がメインとなってしまいます。そのときに住宅ローンが残っていると、貯蓄や退職金、年金で住宅ローンを返済することになってしまい、老後の生活が不安定に陥ってしまいます。完済時を見据えた上で、住宅ローンを早めに組み、早めの完済を目指すことを視野に入れましょう。
建築実例
一軒家購入にかかる費用と手続き
住宅購入には、頭金を準備しましょう、というのはよく聞きますが、住宅購入には頭金以外にもたくさんの費用がかかります。
申込証拠金
一軒家の購入申し込み時に、不動産会社に支払うお金のことで、2〜10万円が目安。不要な物件もある。申し込みを撤回する場合は返金される。契約に至った場合は手付金の一部となる。
手付金
売買契約時に売主に支払うお金のことで、購入代金の5~10%が目安。売主と買主の合意によって決まるので、これより多くなるケースも。最終的に代金の一部に充てられる。契約を破棄した場合は返金されない。
印紙税
売買契約書に貼る印紙で税金のこと。契約金額で金額が変わる。
仲介手数料
仲介会社を介して物件を購入した場合に仲介会社に払う手数料。物件価格の3.24%+6万4800円が上限とされている。
不動産取得税
不動産を取得した時に支払う税金のこと。
固定資産税・都市計画税
毎年1月1日時点で不動産を所有している人に対してかかる税金のこと。
登記費用
不動産登記、抵当権設定登記の時に必要な登録免許税や、司法書士に依頼する場合の報酬のこと。
他にも、ローン契約をする場合、ローン借入費用として、事務手数料、ローン保証料、団体信用生命保険特約料、火災保険料などが必要です。それ以外にかかる費用としては、
引越し費用
現在の住まいから新居に引越すための費用のこと。仮住まいの期間が生じる場合、その分の費用も必要となる。
家具購入費用
新居の購入にあたって必要になる費用のこと。
などが挙げられます。このように、頭金や土地代、建物代以外にも多くの費用がかかるのが一軒家の購入です。
数字だけ見ると気が遠くなりそうですが、ある程度の算段は建てることができます。何のお金が必要で、どうやったら準備できるのか、という計画はあらかじめ立てておく必要がありますね。
重要!家を建てる場所の選び方
一軒家を購入した場合、少し嫌なことがあったとしてもすぐに引っ越すことはできませんし、簡単に環境を変えることもできません。
後々の後悔を最小限にするためにも、あらかじめ確認できる場所は入念にチェックしておきましょう。
ポイント① 家の周りの環境
現在の自身や家族の生活スタイルを思い返してみながら、新しい暮らしでも必要な条件を挙げていきます。電車やバスへのアクセスはどうか、日常の買い物、病院、教育機関は行動範囲内かどうか、といったような必要な条件をしっかりと満たしているかを確認します。
また、治安や街の雰囲気も重要です。騒音やにおい、工場や倉庫の有無、飲食店や娯楽施設などの施設、空き地がある場合の建築計画の有無などは今後の住み心地に影響を与えます。朝昼晩と、様々な時間帯で好ましい環境かがポイントです。
ポイント② ライフスタイルに合わせて選ぶ
シングルであったり、結婚はしても子どもはおらず仕事のペースに合わせた生活であったりすると、比較的必要条件は少なくなります。しかし小さい子どもがいる、今後生まれる予定、などであれば、子どもも視野に入れたライフスタイルを想定して購入場所を選ぶ必要があります。
幼稚園保育園の近くや、駅近くなどは人気があるので激戦区です。その中で譲れないものを絞りつつ、目指すライフスタイルを確立していくことができる家を建てられる場所を選びましょう。また、今後必ず変化するライフスタイルに合った環境かどうかも、視野に入れておくことが大切です。幼稚園・保育園の有無や、進学する学校が近くにあるか、リタイヤ後も行動や生活範囲が狭まることなく楽しめるか、などある程度視野に入れておきましょう。
ポイント③ 子育て制度が充実しているかどうか
両親ともに働き続ける場合、子育て制度が充実しているかも重要です。子育てをしている方に対しての会社の制度は整ってはきていますが、まだまだカバーしきれていないのが現象です。そのため、子育て制度が充実しているかは、子どものためにも、働き続けるためにも重要です。
保育施設や学校、塾などは近くにあるか、安全に遊ぶことができる公園があるか、周辺に同世代のファミリー層が多くいるか、ファミリーサポートは充実しているか、などはあらかじめ確認しておきましょう。
建築実例
一軒家の購入で幸せなライフスタイルの確立を!
一軒家を購入し、新たな環境で暮らしをスタートさせていく生活はとても充実したものでしょう。そこにたどり着くまでの準備や行動は、少し大変かもしれません。しかし、具体的に計画を立てながら、着実に準備を進めていくことで求める未来は手に入ります。
一軒家で、理想の暮らしを実現していきましょう!