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注文住宅を建築する流れの中で、重要なもののひとつが「見積もり」です。これから建築する建物の詳細な仕様が記載されていて、建築費用がどの程度になるのかが分かります。
逆に、内容を把握しないまま契約に進むと、お金を中心とする様々なトラブルに発展する恐れがあります。
本記事では、見積もりをもらったとき、注意するべき事項を8つにまとめました。複数社で見積もりを比較検討する場合も参照してみてください。
・見積もりをもらったとき、確認するべき「9つのこと」が分かる
・見積もりをもらったあと、行うべき行動が分かる
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見積もりをもらったら「8つ」確認を
見積書を受け取ったら、どんな点に気をつければよいのか。
主に気にするべき事項は「8つ」です。
1)概算見積もりに入っていないものは?
見積もりには、間取りや外観がある程度定まったときに作成する「概算見積もり」と、金額を確定させて契約にも使用する「詳細見積もり」とがあります。
最初に受け取る「概算見積りに何が含まれているか」確認しましょう。含まれていない項目を把握することで、契約時の詳細見積もりに移った際に生じる金額差を縮めることができます。
詳細見積もり、概算見積もりから金額がアップする傾向にあるので、全体予算より安価になるよう設定する方が安心です。
2)地盤調査の費用・改良費用は入っているか?
住宅を建築する場合、地面が家を支えるのに十分な力を持っているか(地耐力といいます)を確認するため、地盤調査を行う必要があります。さらに、十分な地耐力を有しない場合は、地耐力を増やすために地盤改良を行います。
見積もりの費用に「地盤調査・改良費用が入っていない場合」があるので注意しましょう。
土地の売買が済んでいない見積もりの段階では地盤調査が行えず、改良費用は目安でしか出せないので仕方がない面はあります。それでも、過去の経験や周辺の環境から推定して、地盤改良の費用を入れてもらうようにしましょう。
3)外構・設備のつなぎ込み費用は入っているか?
住宅は建物本体だけでは成り立たず、電気や水道、ガスといった設備のつなぎ込みが必要です。さらに駐車場や玄関ポーチ、庭の整備費用など外構費も計上しなければいけません。
「外構・設備のつなぎ込み費用が入っているか」は確認が必要です。
会社によっては、見積もりの見た目の金額を抑えるために、総額に入れていなかったり、極端に安価な金額を計上する場合も。この場合、契約後や建築後に追加で費用を請求される場合もあるので注意しましょう。
土地に高低差がある場合や、敷地が広い場合は特に、外構費用が高額になるので、提示された金額でどの程度の外構ができるのか聞いておくと安心です。
4)ローン契約や登記など、諸費用は入っているか?
住宅建築には、ローン契約や登記、地鎮祭や上棟式など、建物本体や外構以外の費用が計上されます。この「諸費用がどこまで含まれているか」も確認したいところ。
諸費用は項目が多岐にわたるとともに、現場や契約内容によって含むべき項目が異なります。地鎮祭を行う/行わない、つなぎ融資のある/なし、現場によって違うからです。
見積もり~契約~建築~引き渡し、全体のロードマップを想像して、必要な費用を把握しておきましょう。細かな点は見逃しても、10万円単位の費用は見逃さないように。
5)カーテンは?エアコンは?照明器具は?
建築会社によって、見積もりに含まれる仕上げは変わります。「カーテン・エアコン・照明器具など、どこまで含まれるか」を確認しましょう。
引き渡しを受けてすぐに住み始められるのか、一定度は自分で準備する必要があるのか。こだわって購入する人もいるので、どちらが良い・悪いわけではありません。想定しておくことで、予定外の出費を防げるので、見積もりに入っているのか確認しましょう。
6)モデル・見学会で見たお気に入りの仕様・設備は入ってる?
モデルハウスや見学会に行ったとき、”この壁が好み” ”この設備が気に入った”思ったらメモしておき、「この家の、この設備は標準仕様ですか?見積もりに入っていますか?」聞いてみましょう。
ハウスメーカーはモデルハウスの場合、宣伝効果を狙って高価な設備や仕様で建築する場合があります。完成住宅見学会の場合は、施主独自の要望を実現するため、変わった仕様・設備を利用する場合があります。
標準仕様に入っていない可能性もあるので、気になる仕様・設備は確認が必要です。
7)要望が全部叶えられてる?
注文住宅の場合、多種多様な要望をハウスメーカーに伝えるでしょう。「要望が全て叶えられているか」を確認しておきましょう。特に間取りや要望を取り下げたり、変更したときには注意が必要です。
多くの要求を受ける注文住宅では、”あちらを立てればこちらが立たず”の状況に陥ることがあります。1つの要望を叶えたと思ったら、別の要望が叶えられていなかったり、予算オーバーになってしまったり。
要望が叶えられているかを、見積もりと添付図面を参照して確認しましょう。
8)「総額」はいくらになるの?
結局「支払い総額はいくらになるのか」も質問してみましょう。
先述したとおり、外構費用や諸経費など、ハウスメーカーによって見積もりに入る費用は異なるもの。しかし、「結局、総額いくらになるのか、他に支払いは生じないか」を確認することで、想定外に支払いが発生する可能性を下げられます。
可能であれば、引っ越し代金や家具代など、本当に住める環境にするのにいくら必要か、把握しておきたいところです。
見積もりをもらってから取るべきオススメな行動
見積書を受け取ってから、確認する際に注意するべき点を解説しました。
ここからはその後取るべき、おすすめの行動を紹介します。
家づくりの基礎知識を仕入れておく
図面も見積書も、知識がなければ検証できません。本を1冊購入して「家づくりの基礎知識」を仕入れておきましょう。
ローンに関する知識を持っておけば、諸経費の説明を受けたときに。木造建築の知識を持っておけば、見積書の提出を受けたときに。高額な項目があったり、不明瞭な項目があったときに気付けます。
不明点は遠慮なく聞こう
そのうえで「分からない箇所は聞く」ことを徹底しましょう。
見積もりを眺めていると、何を指しているのか分からない箇所が必ず生じます。不明なまま放置すると、建物が完成したときに聞かなかったことを後悔します。
また、細かく質疑を繰り返す中で、ハウスメーカーの担当者の人となりも見えてきます。誠実な回答をする人なら、契約後や建築中、さらにアフターメンテナンスまで信頼してお願いできるでしょう。
相見積もりを取っておこう
頻繁に言われることですが「相見積もりを取ること」は非常に重要です。
1社だけの見積もりでは、金額が高いのか安いのか判断がつきません。さらに先述したとおり、業者によって異なる、見積もりに算入される費目とされない費目を、比較することで把握できます。
気に入ったハウスメーカーを見つけても、すぐに契約せず、相見積もりを取ってじっくり決めていくことが大切です。
図面と見積もり書の照合をする
見積もりは「図面との照合」をしましょう。
図面では壁に漆喰を塗ると記載があるのに、見積書ではクロスになっていた。こういったケースもあるので、トラブルを避けるためにも図面と見積もり書の差異には目を光らせましょう。
特に要望を変更して見積書を修正した場合は、注意が必要です。
契約は必ず見積もりを確認してから
最後に「見積もり書を精査してから契約」を行いましょう。
見積もりを作成する前に、仮契約や本契約を迫られるケースがありますが、契約後に割高な単価の見積もりを作成されても反論しづらくなります。
必ず見積書と図面をしっかり確認して、内容に納得してから契約しましょう。
まとめ│見積もり後は契約。慎重に
注文住宅の建築で、見積書を受け取る段階での注意点を解説しました。
見積もりを行ったあとに待っているのは「契約」です。契約内容にもよりますが、契約を解除する場合は違約金が生じることも。
見積書の内容で工事が進んでも後悔しないように、内容を把握してから先の工程にすすみましょう。
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