目次
多く聞かれるようになってきたZEH。
政府が普及に向けた取り組みを行っているだけあって、いいものだということは何となくわかる…
とはいえ、詳しい内容をよくわかっていない、という方も多いのではないでしょうか。
今回は、ZEHについて、詳しい内容や補助金制度、暮らしにどのような影響があるのかをご紹介します。
このコラムのポイント
・ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスという意味です。
断熱、省エネ、創エネがポイントで、年間のエネルギー消費量収支がゼロであることを目指した家のことです。
・満たす条件によって、ZEHは補助金がもらえます。
・このコラムを読んで頂くことで、ZEHについて理解し、今後の家づくりの参考にすることができます。
建築実例
ZEHとは
TEHは、ゼッチと読みます。ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスという意味です。
年間のエネルギー消費量収支がゼロであることを目指した家のことです。
壁の断熱性能、省エネ性能を大幅に向上させ、
太陽光発電などの設備やシステムを導入することでエネルギーを創り出す、というものです。
ZEHビルダー
経済産業省では、2020年までにハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数で
ZEHを実現することを目標としており、普及に向けて数々の取り組みを行っています。
この目標を達成するため、平成28年度からZEH支援事業(補助金制度)において、
自社が受注する住宅のうちZEHが占める割合を2020年までに50%以上とする目標を
宣言・公表したハウスメーカーなどを『ZEHビルダー』として公募、登録しました。
ZEHビルダーは、全都道府県にわたり登録されています。
3つのポイント
ZEHとして認められるためには、『断熱』『省エネルギー』『創エネルギー』の3つのポイントがあります。
断熱
暑さや寒さに影響されにくく、夏は涼しく、冬は暖かい住宅であるために断熱性能が高い家である必要があります。
断熱性を上げるためには気密性も重要です。そしてそれぞれを上げるためには、断熱材と窓をしっかりと選びましょう。
断熱材は壁や天井などに入るものです。断熱材の内部に空気を閉じ込めることで、
その空気が外気を室内に伝えづらくするという役割を果たすものです。
窓は小さいほうがいいですが、窓の枚数は多い方が気密性は高くなります。
性能の高い断熱材や窓を選び、断熱性能を上げることで、冷暖房に使うエネルギーを減らすことができます。
省エネルギー
家で使用する電力、これを極力減らしていく必要があります。
家で消費する電力量を減らすために、省エネ性の高い給湯システムやLED照明を取り付けましょう。
また、省エネルギーのためにZEHでは、HEMS(ヘムス)という住宅内の消費エネルギーを確認できたり、
遠隔操作で設備の電源を入れたりできるシステムを導入しています。
このシッステムが、家のエネルギー全体を一括管理してくれます。
創エネルギー
ZEHでは、家で消費するよりも多くエネルギーを創ることが求められます。
その創り出すエネルギーが、消費するエネルギーを上回るようにしなければなりません。
そのため、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーシステムを備える必要があります。
建築実例
ZEHの身体への影響
ZEHは、住宅内の温度差が小さくすることができるので、ヒートショックのリスクを低減することができます。
それだけでなく、エアコンの効きがよいため、例年の酷暑や厳しい寒さを我慢しなくても、快適に過ごすことができます。
身体への影響も考えながら、安心して暮らしていくことができます。
省エネ対策の重要性
日本の家庭でのエネルギー消費量は、エネルギー消費の全体の15%程を占めています。
電力需給やエネルギー価格が不安定であることで、家庭での省エネ対策の重要性は再認識されています。
ZEHが普及することで、家庭での省エネ、創エネが可能になりエネルギー需給構造を抜本的に改善することできます。
補助金がもらえます!
ZEHを建てる際、補助金をもらうことができます。
そのためには、先ほど述べた、登録されているZEHビルダーを利用してZEHを建てる必要があります。
断熱性能やエネルギー消費量は、間取りはもちろん、窓や給湯器など設備の変更でも変わります。
通常、建築申請をした後でも、設備や間取りを変えたりすることはあります。
しかしZEHの補助金を申請した場合は、間取りや設備の変更は後になってすることはできません。
ZEHの補助金申請をする際には、申請までに間取りや設備などしっかりと検討した上で決定しましょう。
3つの補助金制度
もらえる補助金には、『ZEH支援事業』『ZEH+実証事業』『先進的再エネ熱等導入支援事業』の3種類があります。
① ZEH支援事業
ZEH住宅にリフォームしたり、新築でZEH住宅を建てたり、
ZEH住宅を購入したりした場合に受取ることができる補助金です。
補助金額は70万円で設定されています。
② ZEH+実証事業
ZEH支援事業と同様、ZEH住宅にリフォームしたり、新築でZEH住宅を建てたり、
ZEH住宅を購入したりする場合に受取ることができる補助金です。
ただ、ZEH+実証事業の補助金を受取るには
・ZEH住宅の基準を満たす
・消費エネルギーを25%削減
・電気自動車の充電設備設置、高断熱の導入、高エネルギーマネジメントのうち2つを満たす
という条件があります。
補助金額は、1戸辺り115万円で設定されています。
③ 先進的再エネ熱等導入支援事業
①、②の条件に加え、ZEH住宅の基準、もしくは
消費エネルギー25%削減についてZEHの補助事業の交付決定を受けている必要があります。
また、ZEH住宅にはCLTや地中熱ヒートポンプシステム、PVTシステムのいずれかを導入する、という条件も加えられています。
補助金額は、1戸あたり90万円で設定されています。
ここで、一つだけ問題があります。
そもそも補助金の目的は、ZEHの普及です。ZEHが十分に普及した、と政府が判断した段階で補助金制度は終了します。
補助金自体も、125万円、75万円、70万円と徐々に減ってきています。
政府は、2020年までに新築一戸建てをZEHに義務化すると発表しているので、
補助金のことを考えるのであれば、もらえるうちに建てるなりリフォームするなりした方が良さそうです。
ZEHで光熱費はどれだけ変わる?
ZEHは、通常の住宅よりも初期費用は高くなってしまいます。
一般的な新築住宅よりも、250〜300万円程高くなると言われています。
高くなるとはいえ、250〜300万円程であればZEHの導入を考えてもいいと思える方も多いのではないでしょうか。
TEHは、光熱費を実質ゼロ円にしてくれる新しい住宅の形です。
初期費用は少し高くなったとしても、今後の光熱費のランニングコストを考えれば、200〜250万円は将来への投資といえます。
ZEHは気密性・断熱性が高い家です。
エアコンの効きがよいため、例年の酷暑や厳しい寒さを我慢しなくても、快適に過ごすことができます。
エアコンをつけたとしても、気密性が高いので適正な温度設定で使用でき、結果電気代を抑えることができます。
HEMSを導入することで、電気の使用量を簡単に確認することができるようにもなります。
確認することで、意識はそこに向き、電気の使用量や太陽光でどれだけ発電しているのかを把握するようになります。
意識を向けることで、結果として、光熱費の削減や、節約に結びつきます。
ZEHにするだけで、光熱費がかからなくなるだけでなく、意識面も変えることができます。
これは大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
建築実例
ZEHで暮らしを変えていく
ZEHにすることで、快適な暮らしを送ることができます。
今後、リフォームや新築で家を建てることを検討されているのであれば、
補助金がしっかりともらえるうちに行動に移すことをお勧めします。
詳しい内容がわからない、という方はネクストハウスにお気軽にお問い合わせください。

ZEH の建築実例はこちら